第35話

キス[2]
1,605
2018/06/12 11:59
私は体勢を崩し倒れたけど

美晴くんが私を支えてくれた。
美晴
あっぶな…
ごめん強く引っ張りすぎた。
あなた大丈夫?
あなた

な、なんとか…
美晴くんのおかげで…
ありがとう。

美晴
ごめん…でもいってほしくない
そばにいてほしい…
あなた

入谷呼びに行くだけだから
すぐ戻るよ?

美晴
嫌だ…寂しい…
美晴くんどうしたんだろう?

いつもと違う…。 なんか…かわいいっ

つい にやけてしまいそう。

でも私は頑張ってそれを抑えた。
あなた

じゃあ…どうしたらいいの?

美晴
もう少しだけここにいて…
後で入谷のところに行くから。
部活が始まるまであと…10分くらいかな。

美晴くんが初めて私に甘えてくれた。

だからお願いを聞いてあげたいんだよね。

甘えてくれたことがすごくうれしい

だって美晴くんは…

今までひとりで抱え込んでいただろうから。
美晴
あなた…
あなた

ん?

美晴くんが私の頬に触れる。

そして彼はクスッと笑う。

私はその笑顔にドキッとした。
美晴
ね、目…閉じて…
あなた

え…

まさか…ね(笑)

入谷があんなこと言ったから

つい意識してしまった。

それを思い出すと恥ずかしさで顔が熱くなった。

いやだって…私たちまだキスしたことないしね…(笑)

すると美晴くんがふふっと笑った。
あなた

えっ…なっ…

美晴くんの顔が一気に近くなり

私の唇に美晴くんの唇が触れる。

最初は驚いた。だけどとても優しくて

私はスッと目を閉じた。

唇が離れると私はゆっくり目を開けた。
美晴
…かわいい。
あなた

み、見ないでっ…
顔…絶対赤いからっ。

私はそういって自分の顔を手で覆い隠す。

美晴くんは笑った。
美晴
ふはっ(笑)
耳まで赤いよ?
あなた

えっ!?

私は耳を隠した。

だけど自分の顔を隠せなくなったことに気づいた。
あなた

あ…

美晴
あなた…
何やってるの(笑)
そういって美晴くんはまた私にキスをした。
あなた

また不意討ちっ!
キスはいきなりしないでっ…

そしてまた顔を覆い隠した。

美晴くんはそっと私の手をとり言う。
美晴
わかった…じゃあ先に言うから
もう一回だけキスしていい?
あなた

!?

美晴
だめ?
美晴くんは首をこてんと倒した。

それはずるいよ…

捨てられた子犬のような目で見られたら…
あなた

い、いいよ…

美晴くんはゆっくりと私にキスをした。

さっきよりも長めだった。

そして唇が離れると美晴くんはニコッとする。

私はその笑顔に弱くてまたドキッとした。

そしてすぐ立ち上がった。
美晴
よし!入谷のところに行こ!
そういうと美晴くんは手を差し出してくれた。

私は美晴くんの手をとり 立ち上がった。

そして二人で手を繋ぎ入谷のところに向かった。

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