― くるみside ―
授業が終わり今日は部活もないので
そのまま帰ろうとした。
あなたにバイバイと言おうとすると
彼女は少し悲しそうな顔をしてた。
そう聞くとあなたはビックリした表情を見せる。
私がそういうとあなたは笑顔で言う。
そんなの嘘… あなたは頭いいもん私よりも。
私がわかるのにあなたがわからないはずがない。
普通の人ならわからないけど
私はあなたといつも一緒にいるからわかる。
あなたの作り笑顔が。私も昔は見破れなかった。
ただ私はあなたの言葉に
と答えることしかできなかった。
そしてあなたは笑顔で
と言った。
ガラガラガラガラ
教室の扉が開き私はそっちを見た。
ほんの一瞬あなたの瞳が揺らいだ気がした。
もしかしたら美晴くんなら何か知っているのかも。
そう思うと体が無意識に美晴くんの所へ行った。
二人ともポカーンとしてる。それもそうか。
そして美晴くんを連れて教室を出た。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。