第94話

放課後の勉強
332
2020/05/01 03:48
─放課後
美晴
あなた。帰ろ?
あなた

あれ?美晴くん部活は?

美晴
今日からテスト週間で休み。
あなた

そうなんだ。

私はくるみに手を振ると美晴くんのところへ向かった。彼は微笑むと手を差し出した。彼の手を取ると私たちは歩き出す。学校内で手を繋ぐことはまだ恥ずかしいけどこんな時間が幸せだなと感じた。
美晴
今日は帰り俺の家による?
あなた

…よりたいけど、テストが…

私はうーんと頭を悩ませた。
美晴
じゃあさ、一緒に勉強しようよ。
分からないところあったら教えるし。
あなた

本当?じゃあ行く!

美晴くんはとても頭がいい。
クラスでトップの成績をとっているらしい。
そんな彼に教えてもらうなんてこの上ない幸せだ。
美晴の家につくといつものように部屋へと向かう。
美晴
俺、飲み物取ってくるから先勉強してて。
あなた

うん。ありがとう。

机にノートと教科書を広げると私は勉強を始めた。が、びっくりするほど数学がわからなかった。
特に前やったやつ。私記憶力いいはずなのに数学の授業は全然覚えてないんだよね。
自分の酷さに私は苦笑した。
全くわからなくなると私は眠くなってしまう。
授業中でもそうだ。
何とか先生にバレることはないけど。
自分ではしっかりと起きて授業受けたいのに、
なんでだろう…。そんなことを考えているうちに私に睡魔が襲ってきた。

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