携帯のアラームがなり、私は起き上がった。
アラームを止めて下に降りる。
リビングには秀介が居らず、テーブルに1枚の
紙がおいてあった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
姉貴へ
今日朝練あるから先出るわ。
弁当も昨日の残りいれたから。
姉貴の分はないけど。(笑)
あと彼氏連れてくる時LINEしろよ。
秀介
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
いつもならLINEとかで言うのに…
なんでだろう?
私も早く準備してでなきゃ。
すべての準備が終わり、お弁当の具材を
いれていると
ピンポーン
チャイムの音がなり、私はインターホンを出た。
もう美晴くん来たっ 急がないと
私はお弁当を急いでつめると
勢いよくドアを開ける。
その瞬間 彼は少し驚いた表情を見せた。
いきなりドアが開いたら誰でも驚くよね(笑)
私がそう言うと彼はいつもの爽やか笑顔で
挨拶を返してくれた。
いつものように一緒に登校する。
こんな些細な時間でも私にとっては嬉しくて…
ふと、昨日のことを思い出す。
まだ美晴くんにあのこと聞いてなかったな。
美晴くんはぽかーんとしていた。
いきなりだし無理もないよね(笑)
美晴くんは勢いよく首を横に振った。
そういいながらLINEを起動させる。
すると一件の通知が届いていた。
お母さんからだ。予想以上に早くて驚いた。
私がLINEを閉じると美晴くんは“どうだった?”
と目で訴えてきた。私はニコニコと笑った。
あ、やば、にやけが止まらない…
美晴くんはホッとしていた。
少し言いにくそうに美晴くんが口を開く。
声が小さくて私は聞き取れなかった。
だからもう一度言ってもらえるようにお願いする。
美晴くんの問いかけに私は思いきり首を横に振る。
私がそう言うと美晴くんはニコッと笑って頷く。
あ、秀介にLINE送れって言われたから送らなきゃ。
私はもう一度LINEを開き、
秀介にメッセージを送った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。