焦った様子の健二郎さん?
俺は楽屋を飛び出した。
走っていくと…そこには黙々と俺達のご飯を準備する麗華がいた。
人違いなんかじゃない。
あれは麗華だ。
すると麗華が男の人に話しかけられていた。
そう言うと男は出ていった。
誰だろ……
そう名前を呼ぶと麗華がこちらを向いた。
そう言うと俺から逃げるように歩いていった。
俺は麗華を追いかけ腕を掴んで誰もいない近くの部屋に入った。
泣きそうな顔でそう言った麗華。
俺は麗華を抱きしめた。
やっと見つけたんだ。
もう逃がさない。
ずっと探してたんだ。
そう言うと麗華の目から涙が流れた。
何故か謝る麗華。
すると麗華の指に指輪がついてることに気がついた。
すると廊下から声が聞こえてきた。
さっきの人が麗華を探してる声が聞こえる。
俺の腕から出ようとした麗華を俺はもう1回強く抱き締めた。
今離したらもう一生会えない気がするから……
そう泣きながら言う麗華。
そう言って俺の腕から抜けて部屋から出ていった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。