第32話

練習
223
2018/05/03 03:19
くる
だっからここは
もっと高い声で歌うんだよ!
ロカ
うええ…でもこっちの方が
響くと思うんだけど…
くる
ああ?
ロカ
なんでもないです
怖くて何もいえなくなっちゃう
…まあこれが数日前の会話で
くる
だっからここはもっと高い声で
歌うんだよばぁぁっか!!!
ロカ
くるだって今のステップ
ミスってたじゃんか!!!
ロカ
左右間違えるとか馬鹿はどっちよ!
くる
うっせえ!!!
くる
ただでさえ歌わなきゃならねぇのに
なんでよりにもよって苦手な曲にすんだよあんの馬鹿は!!!
ロカ
私だってこの曲聴くの初めてだし!!!
ロカ
それを歌えって言われてるのに
さらには踊るんだよ!!!
そう。
かやの悪口を言い合えるようになっ_
かや
へぇ。二人とも元気だねえ、
くる
おっさんは黙っとけよ
かや
え。なに?二年だよね?
僕とくるって二年の差だよね?
え。あ。そうだったんだ
なんかもうくるが怒られてる間に逃げ_
かや
ロカ。どこ行くの?
ロカ
うえっとお〜
練習中のかやはすごく厳しい。
…特に私に。
かや
だいたいさ、くるもそうだけどちゃんと練習してよ。本番まであと二週間だしロカもデビューかかってんだしくるも大会控えてて大変なのはわかるけどやるって言ったのはくるなんだし_
ロカ
ねえねえくる(小声)
くる
んだよロカ(小声)
ロカ
今日夜ご飯なにがいい?
くるの好きなの作ったげる
くる
え。じゃっじゃあうど_
かや
二人とも聞いてる?
くると一緒にかやから目を逸らす。
そしてそっと…そっと…
くる
行くぞロカ…さん、にい
ロカ
いち!!!
くる
じゃあな!!!
あとは猛ダッシュ。
逃げるだけ。
途中からくるがおんぶしてくれるけど
すっごい早いの。
あ!あと。
すっごい嬉しいことがあって…
…秘密だよ。
私、くるの髪色…青色がわかるようになったの!

プリ小説オーディオドラマ