私は旦那様の事を
好きになるようなうかつなメイドではありません
私は旦那様の幸せを願っています
…私を迎え入れてくださった恩人なのですから
そんなの当たり前です
旦那様はお忙しい方です
いつも絵を描いたりぱそこん?と睨めっこしてます
でも、とある動画を見てる時は笑ってました
とても幸せそうに。
旦那様はおかしな人です
急に他国へ行きます。
展示会でメタドール国に行って満喫していたのに
展示会が終わって帰ってきてすぐにまた
メタドール国に向かってしまいました
そんなにメタドール国は魅力があるのだと
思っていたのに違ったようで。
…それはとても可愛らしい少女でした
とても綺麗な歌声で癒されるような。
そんな感じでした
…旦那様は酷い方です
そんな子を捨てたも同然な行為で悲しませています
私はそんな《間違った旦那様》は嫌いです
ちゃんと目を背けないで見てくださいな。
その子は本当に幸せなのかどうかを。
旦那様は本当にそれでいいと思っているのかを。
私が告げると旦那様は急いで出かけて行きました
きっと後1ヶ月はこちらに帰って来ないでしょう
寂しくなんかないですよ。
…言われなきゃ気付かない子供のような人に
構ってもらうような私じゃないです。
…旦那様はいつまで経っても子供です
…そんな旦那様の
《幸せそうな》笑顔が大好きです。
誰もいない…旦那様が去った後の玄関に告げる
…旦那様と《あの子》の幸せを願いながら_
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。