相変わらずきつい態度でくるは接してくる。
それがちょっと嬉しくて
ちょっと。ほんのちょっとだけ悲しく思える
話し相手がいないって言うのは本当。
だけど本心はただ怖いだけ。
また一人に戻ると考えてしまう。
孤独な暗い空間でただ一人絵を描いてる
手を休む事は許されずに
ただ描き続ける
絵の具でベタベタになった絵を
また違う色で塗り被せてく
どんなに綺麗な色を塗ったって
どんなに綺麗に被せたって
ポロポロ落ちたらただのゴミが見えてしまう
だからもう一度被せて塗りたくって
…それでも汚いままで…
僕が俯いて黙っていたら
くるが眠気を我慢してそっと頭を撫でてくれた
その言葉が響いて
耳から離れなくて
でもむずがゆくて
その晩僕は泣き続けた。
それをくるが抱きしめてあっためてくれた
あーあ。くるには敵わないや。
いつだって最初に
気付いてくれるのはくるかロカなんだ。
ほんと…大の大人がみっともないなぁ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。