壮馬
壮馬 「あなたちゃん、今から家に向かうので待っててください!」
ぴんぽーん
いやいや、そんな早いわけないじゃん……
まだ3分もたってないし…
あ、そうそう、こないだお取引させていただいたナギくんのグッズが届いたのでは?
あのビジュすきだから嬉しいな〜
そう言いながら手であなたの一人称の髪を撫でる
それは、反則ではないか……
結局入れてしまう
服、どうしよう……
こういう時は!!
結局壮馬の好みの方にしました
耳元はだめって……!
聞こえてますけど。
「着きましたよ、デート楽しんで笑」
「頑張ってくださいね笑」
『せんぱい』なんていつもは呼ばないのに……
なんか、“いつもと違う刺激”ってだけで異常にドキドキする……
「はい笑楽しんで笑」
本屋さん
あなたの一人称が手にしたのは『冷たい校舎の時は止まる』
あなたの一人称が好きな文豪さん、「辻村深月」さんの作品だ
お兄ちゃんの部屋にあって気になってあなたの一人称が借りたんだ
そしたら辻村深月さんの世界観にどんどん惹かれて今に至る
ここはミステリー小説のコーナーなのだろうか、
あなたの一人称にとっては天国としか思えないその空間に何時間も居座りたくなった
「『アリス・ミラー城』殺人事件」、「女王の百年密室」、、
大好きな作品がいっぱいあった
全て家にあって読んだことのある作品だが、家で読むのと図書館や本屋さんの空気で読むのとは違う
……まぁ本屋さんに行って買わない、というのもおかしな話だが
顔を真っ赤にして上目遣いで言ってくる彼はとっても可愛くて、とってもかっこよくて、思わず笑みがこぼれた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!