第6話

忘れさせてよ
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2020/11/07 08:02
おーかみ君
あなた
…おーかみくん?
あなた
どうしたの?
おーかみ君
あ、いや。何でもねぇ
おーかみ君
ごめん
あなた
うん
おーかみ君
… その指輪、男からもろうたん?
あなた
へ?
おーかみ君
やったら付けんといてや
おーかみ君
俺とおる時は俺の事だけ考えとって
あなた


こんなん言い訳。

ほんまは…なんやろう。

怖かった?

ちゃう。

ムカついた?

いや、それもちゃう。

ただなんとなく。うん

怖かった

あなた
…男の人から貰った訳じゃないけど
あなた
いや、貰ったのかな
おーかみ君
どっちだよw
あなた
お父さんの形見なんだ
おーかみ君
っ…
あなた
お父さん。…殺してもらったの
おーかみ君
…どういうこと?

意味は…分かっとる。

せやけどここで無言なのもおかしいと思って突っ込んで聞いた。

自分が苦しむの分かってて

あなた
毎日暴力とかが凄かったからお母さんが頼んで。殺し屋に
あなた
でも私お父さんのこと嫌いだと思ってたけど
あなた
ちょっとは好きだった。ちゃんと
おーかみ君
あなた
だって私のお父さんがあの人だってことは変わらないし
あなた
だからお母さんが捨てた婚約指輪。殺し屋さんにもらっていい?って聞いて…
あなた
嫌いでも…死んで欲しくなかった、
おーかみ君
わかった。もうええで。辛かったな
あなた
…ごめん
あなた
あーあ。私なんでこんな話してるんだろう、w
おーかみ君

あなたは泣いとった。

目に涙を浮かべた。

お父さんに死んで欲しくなかったと言うた。

俺は…

お父さんを殺した。

これでええと思っとったのに

これじゃダメだった

俺がお父さんを殺した殺し屋だって分かったらあなたはなんて言う?


おーかみ君
あなた
おーかみ君
おいで
あなた
…ぐすっ



手を広げた俺の胸であきほが泣いてる

埋めた顔を優しく持ち上げて軽くキスをした

ほんでゆっくりとあきほを離した

もうこれ以上彼女を傷つけたらあかん

こんな最低なやつが触れてええ相手ちゃう




だから…

あなた
もう…終わり?
おーかみ君
え?
あなた
…続きやってよ
おーかみ君
やけど泣いとる…
あなた
忘れさせてよ
あなた
おーかみくん
おーかみ君

従うしかない

だって俺が彼女を傷つけてるんやから

俺が忘れさせてあげないといけない

もう一度そっとキスをしたあとそのままベットに倒した



















あなた
ん…



外が明るい


朝…また迎えてしまった








横にはもういなかったおーかみくん



シャワーの音が部屋に響いていた



あなた
おはよ
おーかみ君
起きたん?おはよ


真っ黒のバスルームに身を包んだおーかみくんはやっぱりかっこよくて

時々見える腹筋や鎖骨。
濡れた髪。
全てがかっこよかった

私はこの人を好きになってしまったんだって思い知らされているよう

昨日の酔いは流石に覚めてるし今になって昨晩の恥ずかしさが込み上げる

あなた
まだ帰ってなかったんだね普通みんな朝になったら居ないのに
おーかみ君
帰ってて欲しかった?w
あなた
ううん。そんなことない
あなた
…ねぇおーかみくん
おーかみ君
ん?
あなた
また会いたい
おーかみ君
え?
あなた
って言ったら困るよねw
おーかみ君
あなた
ううんwなんでもない、気にしないで
おーかみ君
ええよ
あなた
へ?
おーかみ君
また会うてもええで



✄──キ リ ト リ ──✄✄-------------------‐✄

時雨。です
テスト期間終わりました!
大変長らく低浮上すみませんでした🙏
これからはまたちゃんと書きますw
またテスト近くなったら一瞬いなくなると思いますがその時はよろしくお願いします

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