第6話

【ついに…】
36
2020/09/20 07:44
ついに月曜日。私は土日、四六時中ずっと彼の事を考えていた。
正直まだ悩んでる。
私は先生が好き。でも、美月の真っ直ぐな思いを簡単に捨ててしまうのはと考えてしまう…
登校中。彼は家の前まで来なかった。だから一人で学校に向かった。
青井 圭
お、おはよう高橋。
高橋 結
おはようございます先生。
青井 圭
今日は美月と一緒じゃないんだな。珍しい。
高橋 結
そんなに珍しいですか?
青井 圭
まぁな?
そう先生は笑った。
いつもなら先生を見るとすぐ元気になれる。
でも、今日は違うんだ。どこか息苦しい。
喉に何かが突っかえた様な感覚。
高橋 結
…あ、もう行きますね!
青井 圭
あぁ、またな!
高橋 結
はい!
…思えば、美月と居る時が一番楽だった。
なんだかんだ笑ってた。
幸せだった。
高橋 結
…っ
…気付けば溺れていたんだ。彼に。
大好きなんだ。美月が…
返事はメールで放課後。校舎裏でと言われていた。
はっきり言えるかは分からないが、好きという事だけは伝えたい。


自分の声で。
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放課後。急いで校舎裏に向かおうとしたが今日は運悪く日直な為
。日誌を書いて行かなければならない。
朝倉 優
大丈夫?高橋さん。僕が変わりにやるよ?
彼は朝倉 優。今日は同じ日直だ。
高橋 結
いや、朝倉君は黒板やってくれてるからいいよ。
私は日誌を書いて朝倉君は黒板を消していた。
朝倉 優
でも、用事あるとか言ってなかった?
高橋 結
いや、そこまで急ぐわけじゃないから。こういうの好きだし。
彼も事情を話せば許してくれるだろう。それにそこまで時間はかからない。
朝倉 優
…そう言うとこ好きだよ。
高橋 結
ブッ…え、どうしたの?
唐突な発言に驚く
朝倉 優
僕さ、今までずっと黙ってたけど。僕高橋さんの事がす…
彼がそう言いかけると
美月 歩
はーい、ストップでーす!
高橋 結
!?
朝倉 優
えっ…!
高橋 結
み、美月!?
朝倉 優
え、美月君?
美月 歩
んーと朝倉先輩でしたっけ?こんにちは!…こんばんはかな?
高橋 結
いやなんでもいいわよ。
美月 歩
良くないですよ。
朝倉 優
えっと…
美月 歩
あ、すみません朝倉先輩!僕高橋先輩に用があるんです!それでは!
美月 歩
先輩!行きましょ!
高橋 結
え?あ、うん…?
高橋 結
ごめんね朝倉君!日誌先生に出しといてくれる?
朝倉 優
あ…全然いいよ!またね!
高橋 結
うん!
朝倉君はやっぱり優しい。よく教科書を見せてくれたり物を貸してくれたりする。
それに今、美月が朝倉君に耳打ちしてちるのが見えた。
なにかあったのだろうか。
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ー先輩は俺のですから♪ー

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私は朝倉君の告白なんて全く覚えていなかった。

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