第12話

💄〜北人〜
1,103
2020/08/11 15:01

次は北人だ
彼はある意味要注意人物。


可愛い顔して何をしてくるか分からん。
あなた
あなた
(って何期待しちゃってんの私。)
あなた
あなた
これは撮影…これは撮影…
そうブツブツ呟いていると
吉野北人
吉野北人
あなたさーん?
ひょこっと可愛く後ろから登場した北人
あなた
あなた
おわっ!
なんて可愛げのない声で驚く私
吉野北人
吉野北人
はは笑
あなた
あなた
びっくりしたじゃん
吉野北人
吉野北人
ぼーっとしてたけど大丈夫ですか?
あなた
あなた
あぁ、大丈夫大丈夫
吉野北人
吉野北人
次俺なのでよろしくお願いします
あなた
あなた
うんよろしくー
そう軽く返すとニコって微笑む北人
あなた
あなた
(ほんっと可愛いなこの子)
カメラマン
カメラマン
では撮影入りまーす
あなた
あなた
よろしくお願いします
吉野北人
吉野北人
よろしくお願いします
カメラマン
カメラマン
じゃあ適当にお願いしまーす
吉野北人
吉野北人
はい
返事した北人は真っ先にベッドへ向かう
あなた
あなた
(早。)
ベッドの中央あたりに座った北人は私を呼んだ
吉野北人
吉野北人
あなたさん、ここ。
あなた
あなた
うん、ん?
北人が示すのは自分の足元
あなた
あなた
(まさか、そこに座れと?)
吉野北人
吉野北人
はやく〜
あなた
あなた
覚悟を決めベッドの側へ向かう
吉野北人
吉野北人
俺の足をまたいで膝立ちしてください
もう何も考えずにその指示に従う
北人の肩に手を乗せて彼を上から見下ろす
必然的に北人は上目遣いになるわけだが
あなた
あなた
(可愛い、可愛すぎる。何だこの小動物)
狙ってやったとしたらとんだ小悪魔だ
一方彼は私の腰に腕を回してきゅるんとした純粋無垢な瞳で見つめてくる
抱きしめて頭をワシャワシャしてやりたい衝動を必死に抑えた
ーーーーーーーーーー
北人side
上から見下ろすあなたさんを下から見上げる俺
ファンの人達は上目遣いにキュンとくるらしいからあなたさんにやってみた
何かを抑えているかのような彼女の表情をみると
この上目遣いは相当効いているらしい
吉野北人
吉野北人
(きっと可愛いって思ってくれてるんだろうな)
吉野北人
吉野北人
(俺もちゃんと男なのに)
可愛いと思われるのが嫌なわけでわないがやっぱり女性にはかっこいいと思われたいのが男だ
少しでもドキッとさせたい
吉野北人
吉野北人
あの、あなたさん
あなた
あなた
ん?
吉野北人
吉野北人
一緒に寝ません?
あなた
あなた
…はい?
吉野北人
吉野北人
よいしょ
ベッドに肘を着いて寝っ転がってあなたさんの場所を示す
吉野北人
吉野北人
ここに寝っ転がってください
あなたさんは驚きつつも素直にそれに従った
少し空いた距離をつめてあなたさんに密着する
カメラに目線を向ける中あなたさんの手が視界に入ったためぎゅっと握ってみる
しかしカメラの方を向いているためあなたさんの表情は見えない
吉野北人
吉野北人
(ドキッとしてくれたらいいのにな)
ーーーーーーーーーー
私side
先程まで母性本能をくすぐられていたはずなのにこの体制になった途端男を感じさせられている気がする
正直北人のギャップにドキッとさせられた
彼の熱は背中からも手からも感じられて意識せざるを得ない
あなた
あなた
(油断大敵だ。)
カメラマン
カメラマン
はい、OKです!
ありがとうございました
あなた
あなた
ありがとうございました
吉野北人
吉野北人
ありがとうございました
終わったことに一安心して立ち上がると北人に呼び止められる
吉野北人
吉野北人
あなたさん
あなた
あなた
ん?
吉野北人
吉野北人
油断してるとたべちゃいますよ?
あなた
あなた
ん!!?
はは笑冗談です!なんて言って去っていった北人を唖然とした顔でみる











やっぱりあの子は小悪魔だ。










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