前の話
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花郎になる前にジディと知り合い友達になった。
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Noside
神国…新蘿。
私は貴族の娘であり、その立場をあまり望んでいない。
正直誰が王になろうとか世間がどうとかそういうことは興味はない。
ただ武芸を学び文学に励むだけ
今や故郷で一番のスホよりも腕前は上だろう。
やはり父上は私に期待なされているのだろう。
娘しか産めなかった母親は死に
父上は私を男として生きさせた
だからだろう私に期待をするのは、いつも窮屈だ
ただ、、、
こんな私にも信用できる友がいる
はあ、、、私はお前たちを知ってるというのに。犬猿の中であるパンリュとスホまでも同じ掲示板を眺めていた。
掲示板を貼っていった兵がどこかへいってしまうと、文が書かれた紙が存在を主張していた。
みんながその紙を見る最中、彼はふっと鼻で笑う
彼の養父も、実の父も太后の方針に不満を抱く「反太后派」なのだ。
当然、その血を注ぐ彼も同じ思いである。
「私はやらん」、、、その意を含めた言葉を吐き捨て、パンリュはどこかへ行く、、、、、、その時だった。
お互いが背を向けたまま、スホが半ば挑発するように言う。
彼らが派閥争いをするのはいつものことだが
お互いに喧嘩を買い、街中でいがみ合いが勃発し始める。
その一部始終をすぐ近くで見ていたハンソンはあわあわと戸惑っている。
彼女は誰にも聞こえない肌の声でそう呟き所狭い立ち並ぶ方へと足を踏み出した。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!