授業を終えて放課後になった。
あー、今日はだるかったなぁ……。
そう。
今日は英語の抜き打ちテストだったのだ。
中等部の時から英語が苦手な私は、かなり悪戦苦闘してしまった。
そう呟いているとどこからともなく玄弥君がやって来て、
そう話しかけてくる。
玄弥君は少し私と話すのに慣れたのか赤くなっていないようだ。
ん〜暇すぎて辛いというかなんというか。
そうやってこれまでの経緯を説明したら、
と、少し寂しそうに言う。
前小さい声でボソボソ言っていたトラウマと関係してるっぽいな……。
私はでも疑問に思った事があった。
そんな事はないと思うけど……一応聞いてみる。
確かに、不死川先生は数学で少し間違えただけでも怒ってくる。
それなら玄弥君は大層怒られていることだろう。
あ、そう言えば話ズレちゃった。
戻してあげなければ。
そっか、玄弥君は私が今日部活がなくて暇そうだったから誘ってくれたのか。優しい〜。
にしても嬉しい!今相当やること無くて暇だったんだよなぁ……。
そうやって二人で射撃部の部室に行くことになった。
ー続くー
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。