えっ、無一郎君!?なんでここに!?
しかも無一郎君、ごつい男の人の拳普通に私よりほっそい手で止めてるんですけど!?
とか言い出した。
隣にいる無一郎君からすごい怒ってる気配がするんだけど……。
そうなのだ。
私もかなり(いやすごく)驚いたけど無一郎君はこの人が呑気に話している間にもう一人を失神させておいたのだ。
そういえば無一郎君は瞬発力に優れているとか噂で聞いたことがある。
めっちゃ煽ってるんだけど。
無一郎くん……。
それにしても……。
私がそう呟いたら、
と無一郎君にギュッと抱きしめられる。
さっきの煽りなどが嘘のようだ。
困惑したけど今回は本当に怖かったので無一郎君へ身を委ねる。
あれ?こんなこと前もあったような……?
そう考えていたら私は無一郎君に、
と叱られた。
……えっ、誘拐……?
思い出したくない……と生理的に思ってしまう。でも、そうだ、あの時……
そこで私の目の前が真っ暗になった……。
無一郎君の「あなた!?あなた!?」という声が聞こえた。
ごめんね……。無一郎君_______________。
続く
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。