ー次の日ー
そう言って私は笑いかけながら煉獄先生の元へと行く。
と負けずと彼も返事をする。
昨日のことが嘘みたいで、複雑な気持ちになってしまうけど、少しは意識してくれてるのかな……?
そんなことを考えていたら、私と一緒に登校していた友達から
そう現実を突きつけてこられた。
ぐっ、おっしゃる通りです……。
まぁ、でもっ私は(防波堤用のではあるが)ちゃんと彼女だものっ!
先生公認だよ!OKされたんだからーー!
そうやって膨れていたら、
私は顔が真っ赤になった。
上辺でもそうやって言われると嬉しくなってしまう。
女子は「いやぁーーーー!」の嵐だけど、別にいいもん。
刹那だけの『好き』だと分かっていても、私にとってはすごく幸せなんだから。
とりあえず真実は虚しくなるから黙っておこうかな。
普段は確実に出さないような大きい声で返事をすると、煉獄先生は女子に囲まれていて、顔は見えなかったけど、
そう律儀に返してくれる。
やっぱり嘘だと知ってても幸せだな。
煉獄先生は女子に囲まれながらも顔は真っ赤になっていたとか……いなかったとか……?
続く
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。