第24話

～伊之助の場合～episode2

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2020/04/06 09:43

冨岡先生

とりあえず説明がまだだったな。嘴平伊之助とは制服の着崩し、更には性格までも激しい奴だ。しかも基本教科書を持ってこない。

あなた

その子問題児を鏡に映したような子じゃないですか！

と、憤怒して文句を言うと、冨岡先生は

冨岡先生

まぁ落ち着け。そいつは炭治郎と風紀委員の我妻の友人だ。一時期イノシシに育てられた少年として話題になっていた奴だ。

と、衝撃の事実を口にする。
えっ、あの子？

ニュースに出てたパッと見ただけで綺麗な子だなあと思ったあの子？

あなた

あ、あのニュースですね！びっくりしました。それにしてもそんな有名人が私のクラスにいるなんて……。もうちょっと私は男子と話すべきですね。

冨岡先生

そうだ。まぁあなたなら、俺の信頼があるからな。ダメか……？

冨岡先生はその端正に整った顔立ちを歪める。

うっ、その顔やめてください！

こんなの綺麗な顔の人しか許されないんですからね！

そんな顔して無言で見つめられているうちに私はの罪悪感メーターが振り切れ、

あなた

はい……。わかりました、引き受けましょう。

とOKしてしまった。我ながら悲しがっている人の顔に弱いな……。

冨岡先生は滅多に笑わない仮面のように張り付いているポーカーフェイスを緩め、笑顔(に見えなくも無い顔) で、

冨岡先生

ありがとう。あなた。俺は忙しくて困ってたんだ。すまないが俺の代わりに面倒を見てやってくれ。

と言われた。
その顔を見てもう後戻りできないようだと悟る。

あなた

はい。頑張ります……。

私はそう返し、職員室を後にしたのだった。

続く

しのぶさん

どうもこんにちは。短くてすみません。読んでいただきありがとうございます。ここで令和コソコソ噂話です。冨岡先生がかなりの頻度で出るのは、使い勝手が……ではなく当て馬にな……でもなく、上手く動いてくれるからです♪
次もよろしくお願いします！

冨岡先生

俺は嫌われてない。

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第25話～伊之助の場合～episode3

上川亜乃

コンテスト受賞作品

グランプリ

好きになるのはキミ限定【完結】

なぁな

編集部コメント

主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした！<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。