第67話

~玄弥の場合~episode2
905
2020/04/16 08:46
ー学校ー
(なまえ)
あなた
はぁ、はぁ、なんとか間に合ったかな?
教室に駆け込んでギリギリセーフ!!

と思いきや……
悲鳴嶼先生
悲鳴嶼先生
南無……あなた、遅刻だ。
昼休み、職員室へ来るんだぞ……。
ああああああああぁぁぁ、間に合わなかったぁ!!
(なまえ)
あなた
す、すみません……。
そう言った時に、後ろの方の席が見えて、ハッとすることとなる。

な、なんとさっき会った玄弥君がいるではないか……!

息も切れてなくて遅刻すらしていない。
にしても、同じクラスだったのか。

私の体力の無さがよく分かる……。
炭治郎
炭治郎
あなたさん、大丈夫ですか?
水いります?
隣の席の炭治郎君が水筒を差し出して心配してくれている。

でもよく考えてよ。炭治郎君。

それ間接キスだからね……。天然め!

しかも女子の視線が痛いんだからそういう事しないで欲しいなあ。(天然だけど!!)
(なまえ)
あなた
あはは、喉は乾いてないかな、なんて。
炭治郎
炭治郎
そうですか?
とりあえず上手く誤魔化せたんじゃないかな。

それにしても、玄弥君は運動神経がいいんだなぁ。

後で何の部活入ってるか聞いてみよっと。





ーSHR終了ー

SHRが終わったので、何の部活をしているのか聞きたいがために玄弥君の席へと急ぐ。

(なまえ)
あなた
ねね、玄弥君。
あの距離をどうやってあんなに早く走ったの?私遅れちゃったよ!
あと本当に助けてくれてありがとう!
自分でも一気に喋りすぎたな、と思いながら彼に話しかける。

玄弥君は私がいきなり来てびっくりしてしまっているようだ。

さっきからフリーズしてしまっている。

三十秒後ようやく彼は動き出し、口を開く。
玄弥
玄弥
あ、ああ、う、裏道から行ってる……。
若干引き気味で玄弥君は答える。

なんかめっちゃ恥ずかしい……。
ごめんね玄弥君。
(なまえ)
あなた
いきなりごめんねっ!
でも嬉しかったからさ!
ありがとね!!
そう言うと玄弥君は
玄弥
玄弥
い、いや、全然いいけどな……。
女子と会話ってなんか恥ずかしいんだよ。
後半めちゃくちゃ小さい声でそう告げる。

そうかそうか。なるほどねぇ!

思春期真っ只中の男子だもんね!

微笑ましくて何だか笑ってしまう。

あ、話が逸れてた!
何の部活してるか聞こうっと。
(なまえ)
あなた
玄弥君はさ、何の部活してるの?
また一拍空けて玄弥君は
玄弥
玄弥
射撃部のエースやってる。
えええ!すごい!
射撃部って、大会優勝した部じゃん!
(なまえ)
あなた
え、すごい!優勝したんでしょ!?
そうやって聞くと彼はその事を思い出したのかプルプル小刻みに震えてしまった。

え、なんかダメなワードだった?
玄弥
玄弥
 兄ちゃんから表彰状破られた……。俺のトラウマ……。
(なまえ)
あなた
なんかよく聞こえないけど、悲しい事があったんだろうなぁ。

そう考えていると、

キーンコーンカーンコーン

あ、予鈴だ!
次の授業の準備をしなければ!
(なまえ)
あなた
ごめんね玄弥君。
もう移動教室だから行かないと!
また後でねーー!
そうやって(半ば私の強制で)会話を終え、私は授業へ向かった。

ー続くー
しのぶさん
しのぶさん
『令和コソコソ噂話です!夢主は丁度表彰があった日、欠席してました。なので事情を知りません。』そういう事だったんですね。(単行本18巻参照)次もよろしくお願いします!

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