と、先生に提案する。
もう先生もお腹が空いてきた頃だろう。
冨岡先生のキッチンを触らせてもらっていいか聞いたところ、
と言われたので二人で作ることになった。
先生もかなり料理上手らしく、すごく手際よく作業を終わらせていく。
ハイスペックすぎる。
苦手なものないんじゃない、この人。
冨岡先生は見たところ鮭大根を作っているようだ。
好きなのかな?
私も米をといだり味噌汁を作らせてもらった。
冨岡先生の作業が早いのでほとんど先生作だけど……。
ということで、夕ご飯が出来上がった。
すごく美味しそうだ。
冨岡先生は下手すればうちの母より料理が上手いかもしれない。
家庭科教師にもなるべきだと思う。
冨岡先生の家には、一人暮らしなのにダイニングテーブルセットがあったのでそこで二人で夕食をとる。
と感想を言うと、
と返された。料理が上手い自覚はないらしい。
にしても……なんか新婚さんみたいで恥ずかしい!意識してしまいそうになる。
でもこの先生顔も良くて家庭的でしかも若いからどうしても意識しちゃうんだよ〜!
続く
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。