ーあなた目線ー
そう言ってむぎゅー♡と抱きしめられた。硝子お姉ちゃんの抱きしめる力は強いけど、確かな愛情が伝わってきて安心できる。
硝子お姉ちゃんが思い出したように呟いた
…確かに…悟には六眼があるし簡単に見つかるかもね…でもちゃんと対策してあるんだよね
急に真顔で圧かけてくる悟。怖いって…
絶対今包帯取ったらあの目してるじゃん…
ごめん、ごめん悟…でもこうでもしないと悟は私の事嫌いになってくれないでしょ?
溢れそうになる涙を堪えて迎えの車まで走った。
車が動き出してからも涙が止まらなかったので、
ずっと窓の外を眺めているしかなかった
そんな痩せ我慢の言い訳ばかりが頭をよぎっていく
ーー翌日、悟が任務に行ったのを見届けてから昨日のうちに準備していた荷物を持って、家を出た。
ー五条目線ー
あなたの怪我が治り家に戻って来た。
相変わらず目覚めてから一回も悟って呼んでくれない
なぁあなた…何があったんだよ…
「術式反転・赫」
ドゴォォォォォン!!!!
イライラした気持ちに任せて呪術使うまでもない呪霊に赫使っちゃった…
あれから何を話しても目を合わせてくれないし、話しかけてもくれなくなった…よほど怖い思いをしたんだろう…
帰ったら今度は悟って呼んでくれるかな?どうかただの悪戯であって欲しい。
淡い期待と不安を抱いて、家路につく
少しでも笑ってほしくて精一杯明るく言った。
でもあなたのいるはずの部屋は、空っぽだった
あなたも居ない、ベッドもない、カーテンも机も何一つ無くなっていた。
まるで最初からあなたなんて居なかったみたいだ
何処かであなたが慌てる僕を見て笑っている事を願いながらクローゼットや家の全ての箇所を探した。
ならあなたの残穢を辿って…!
そう思い、包帯を取った
呆然としながら元の殺風景な部屋に戻った
ふと窓を見ると、小さな手紙が貼り付けてあった
嫌な予感しかしないその手紙を、恐る恐る開いた
ーーーーーーー
変な所で切ります💦ごめんなさい!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。