2年後
どら焼きを食べながら言う。
今日はある公園に来ている。
なんか喧嘩賭博?っていうバカげたことを東卍の名前勝手に使ってやってるらしいから止めに行く。
不意にそう聞こえた。
どら焼きから顔を上げれば、ボロボロになった金髪の不良がそう叫んでいた。
何か眩しい物を感じた。
それはマイキーも同様らしく、隣を見るとマイキーもその金髪を見つめていた。
早くと言いながらも歩いて行っていると、金髪じゃないもう片方の不良が、
と叫んだ。
は?あいつクズじゃん。これ"喧嘩"賭博でしょ?
ギャラリーの不良達も戸惑っていた。
キヨマサと呼ばれたそいつは、私達の姿を見て大人しくなった。
いや何だよアンタら。何でそんな説明上手いんだよ。
声のした方を見ると、多分ドラケンと私の説明をしていたであろう人達と目が合う。
ニコッと笑って手を振ってあげると、顔を真っ赤にして俯いた。ウブだねぇー。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。