…チッ、行こうぜ
男達は舌打ちをして歩いて行った。
ヤッホーあなた!久しぶりだねー、降魔使えるようになった?
……いや、まだ
えーそうなの?もう使えると思ったのにー残念。
…何でここに?
そりゃあお祭り楽しむ為でしょ!
えっ、1人?
兄の隣にも後ろにも連れは見当たらない。
ちょっと?そんな目で見るのやめて?ちゃんと連れいるよ?
お祭り一緒に…彼女?この人結婚してないし。
呪術師の家系、特に優秀な者は早めに結婚するから、兄は例外中の例外なのだ。
五条先生ー!!かき氷買ってきたよー!!
すると遠くからかき氷を持って走ってくる3人が見えた。
…て、えぇッ!?何この美人!!
もしかしてこの前言ってた
五条先生の妹!!?
うん、そうだよ!
やっぱり!オレ、虎杖悠仁!
ヨロシクな!!
釘崎野薔薇よ!わぁー…マジで美人。
僕に似てチョー顔面偏差値高いでしょ?
誰もアンタに似てるなんて言ってないわよ
辛辣ゥ〜
あ、えっと…五条あなたです。兄がいつもお世話になっておりますいます。
そう言って一度頭を下げる。
えっ、マジでコイツに似てないわ。
ここまで狂った変人は中々いないだろ。
恵?野薔薇??
つーかアンタまだ名乗ってなくない?
…伏黒恵
…あ!
そちらを見ると、前神社で玉犬を出していた男子を見つけた。
その人は私の叫びにビックリしたのか、肩を跳ねらした。
アンタでしょ!
コイツに私のこと言ったの!!
おかげで五条家とは一生関わらないっていう私の人生目標パーになったんだからね!?
……まあもう良いけどさ。
??…おう?
…ていうか"伏黒"って言ったよね?禪院じゃないの?
まあいいや。なにか事情があるのかもしんないし。
人待ってるって言ってたけど、誰と来たの?もしかして彼氏??
いや…
すると兄が無限を発動させる。
振り上げられて足が、兄の顔の寸前で止まった。
チッ……何でテメェがここにいんだよ。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!