第105話

104話
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2021/08/04 08:28
兄はしばらく黙っていたが、やがて目を見て言ってきた。
五条悟
五条悟
その傷、見せて。
(なまえ)
あなた
は……
こちらに歩み寄って手を伸ばしてくる。












パシッ!










それを叩き払ったのはタカちゃんだった。
五条悟
五条悟
三ツ谷隆
三ツ谷隆
ふざけんなよオマエ。今更兄貴ヅラなんてしてんじゃねぇよ。
五条悟
五条悟
……
タカちゃんは私を背中に隠して庇ってくれた。



そんなタカちゃんの肩に手を置いて言う。
(なまえ)
あなた
ありがとうタカちゃん。でも大丈夫
私は兄を見上げて言った。
(なまえ)
あなた
いいよ、見せてあげる。
三ツ谷隆
三ツ谷隆
あなたッ!?オマエ何考えてんだ!?
(なまえ)
あなた
違うよタカちゃん。コイツに罪の意識を持たせようと思ったの。だから大丈夫だよ。
三ツ谷隆
三ツ谷隆
……わかった
そう言うとタカちゃんは兄を一度睨んだ後、私の前から退いた。



私は後ろを向いて服を緩めると、服を少しまくり上げて背中を見せた。
五条悟
五条悟
………
(なまえ)
あなた
……反応ナシか。つまんね
兄は私が服を直して振り返るまで、一言も話さなかった。



振り返って目が合っても何も言わない。ずっと何考えているのかわからない顔で私を見ていた。



私は縁側にいる奴らを睨んでもう一度言う。
(なまえ)
あなた
だから私は絶ッ対ここには戻らない。呪術師になる気もサラサラない。わかったら邪魔するな。
父親
っ…戻って来ないなら、お前への生活費を止めるぞ!
(なまえ)
あなた
…ハァ?
コイツ、最終手段に出やがった…!
父親
野垂れ死にたくないのであればここに…
マイキー
マイキー
じゃああなたのニックネーム、オレんとこ来いよ!
父の言葉を遮ってマイキーが言った。

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