第37話

36話
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2021/08/01 17:41
ルナ&マナ
ルナ&マナ
持ってきたよ〜!
私の今の心情とは真反対の、元気で明るい声が聞こえてきた。
三ツ谷隆
三ツ谷隆
2人ともありがとな。じゃあ兄ちゃんは姉ちゃんの手当てすっから、2人は先に夕飯食ってろ。
ルナ
ルナ
えぇー!?ルナもする!
マナ
マナ
マナもマナも!!



ギュルルルル…




スゴいお腹の音がここからでも聞こえた。
三ツ谷隆
三ツ谷隆
2人とも腹減ってんだろ?ほら、姉ちゃんのことは任せて早く行け。
ルナ
ルナ
むー…わかった…
マナ
マナ
じゃあコレ!お姉ちゃんにわたして!!
三ツ谷隆
三ツ谷隆
絆創膏?
マナ
マナ
うん!貼ってあげてね!
三ツ谷隆
三ツ谷隆
あぁ、わかった。
タカちゃんがそう言うと、2人はキャッキャとはしゃぎながら洗面所を出て行った。



再びタカちゃんと2人きりになる。
三ツ谷隆
三ツ谷隆
五条。
(なまえ)
あなた
……
三ツ谷隆
三ツ谷隆
バスタオル、あるだろ?
顔を上げると鉄の棒でできた棚の上に、タオルが何枚か置いてあった。
(なまえ)
あなた
…ある
三ツ谷隆
三ツ谷隆
今2人がキズぐすり持って来てくれた。背中は自分じゃ塗りにくいだろ?
三ツ谷隆
三ツ谷隆
…だから背中だけでもオレが塗ってやりたいんだけど……いいか?

タカちゃんのコレは本当に親切心と心配だろう。だって本当に優しいから。
(なまえ)
あなた
…ん
タカちゃんがホッと息をついたのがわかった。
三ツ谷隆
三ツ谷隆
じゃあそこのタオル使って体隠してくれ。鏡は…曇ってるだろうが絶ッ対ェ見ねぇようにする。
私は立ち上がって1枚を腰に巻き、1枚を直接手で持って上半身の前を隠す。



背中が見えるように髪をサイドに分け、バスチェアに座って言った。
(なまえ)
あなた
……入って来ていいよ。

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