ポチっ…!ふふっ……やーだー…くすぐったい…ふふっ……
クーンクーン
ポチは甘えた声を上げながら、私の顔を舐め続ける。
それを何とかやめさせて、上半身を起こした。
ダメだよ〜、いきなり人押し倒しちゃ〜。ビックリしちゃうからねー?
クーン、ワンッ!
返事をするみたいにポチが鳴く。
「ふふっ。」と笑ってポチの頭を撫でた。
……あなたのニックネーム
ん〜?
ポチを撫でながら返事だけする。
すると私とポチの間に無理矢理入ってきた。
私と目線を合わせるとマイキー君はニコッと笑って、
あなたのニックネーム、笑った方がイイ!!
そう言った。
へ…?
今初めてオレ達の前で笑った!あなたのニックネーム、笑ってた方がイイ!!絶ッ対!!
「な!お前らもそう思うだろ?」と、マイキー君は後ろにいるみんなに問う。
みんなはウンウンと頷いた。ポチまでもさっきと同じように「ワンッ!」と返事をする。
だからさ!
マイキー君は私の目を真っ直ぐ見て言った。
何があってもオレらが笑わせてやるから、あなたはずっと笑ってろ!いいな!?
マイキー君はもう一度ニコッと笑った。
…何でだろう。
無性に泣きたくなった。
でも、そうじゃない。
溢れそうになる涙の代わりに、目一杯の笑みをこぼした。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。