再び教室は静まり返った。
その中で私は床にバラまかれた教科書を拾い始める。
……
手伝おうとしてくれたのだろう。私の隣に腰を下ろし、教科書を拾おうとする。
パシっ。
その手を私は振り払った。
!
…帰って
え?
…帰ってください。
そう言うと、1人で教科書を拾い始めた。
テメェっ…何様のつもりだ?あ!?
その言葉に私の感情も爆発してしまった。
何のつもり!?それはコッチのセリフですよ!勝手に他校へ入って来て、勝手にケンカして!!……もし…もし家にでも報告されたらっ…
うつむいて、教科書をギュッと握りしめる。
…もう…本当に帰ってください。
私は再び1人で教科書を拾い始めた。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。