第153話

152話
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2021/08/14 12:15
道場の扉がガラガラッと音をたてて開いた。
五条悟
五条悟
あなた〜!帰るよー!!

両サイドにいたエマとヒナちゃんが私に抱き着いてくる。



道場のど真ん中に座っていたマイキーは立ち上がると、兄の前に立った。
五条悟
五条悟
ん?何か用?
マイキー
マイキー
…オマエ、オレとタイマン張れ。
五条悟
五条悟
え?タイマン??
マイキー
マイキー
もちろん呪術なしでだ。1対1でタイマンオレが勝ったらあなたは諦めて帰れ。二度と近づくな。
五条悟
五条悟
ふーん…それで?僕が勝ったらあなたを連れて帰って良いんだね?

こちらを見た兄と目が合う。
(なまえ)
あなた
っ…
マイキー
マイキー
絶ッ対ェ負けねぇ。

2人は道場に入るとお互い向かい合う。マイキーは兄を睨み、兄は余裕そうに笑っていた。
松野千冬
松野千冬
っ…マイキー君、勝てるっスかね…?
場地圭介
場地圭介
…わかんねぇ…前見た時はあなたを押してたからな…

空気がピリつく。



先に仕掛けたのはマイキーだった。お得意の蹴りをかますが、兄は軽々と避ける。



兄は振り上げられたマイキーの足を素早く掴むと、マイキーを遠くに投げ飛ばした。



けれどマイキーは綺麗に足から着地する。
マイキー
マイキー
…さすがだな。
五条悟
五条悟
そりゃあね〜、最強が中学生の蹴り1発でられちゃいけないから。
五条悟
五条悟
君は"無敵のマイキー"って言われてるんでしょ?一般人パンピーの蹴りじゃないよ、アレは。君も流石だね!
マイキー
マイキー
テメェに褒められても嬉しくねぇ、よ!!

マイキーは駆け出すと兄に回し蹴りをした。それを避け、兄がマイキーに攻撃を入れようとするが、マイキーも兄の攻撃を避ける。



そんな状態が5分以上続いた時だった。



五条悟
五条悟
………あー、ゴメンね。
マイキー
マイキー
っ!!

兄はそう言うと、無限でマイキーを思いっきり吹き飛ばした。



マイキーは壁に打ち付けられると、項垂れて動かなくなった。
(なまえ)
あなた
マイキーッ!!

マイキーに駆け寄る。気を失っているようだった。
三ツ谷隆
三ツ谷隆
テメェ!汚ぇぞ!!
五条悟
五条悟
ゴメンねー、僕こんな所でゆっくりしてられないんだよ。

兄はそう言うとこちらに足を動かした。



その前にケイちゃん達が立ち塞がる。
場地圭介
場地圭介
オイ、待てよ。ルール守ってねぇテメェにあなたを連れて行かせるわけねぇだろ。
松野千冬
松野千冬
汚ぇ手使いやがって
五条悟
五条悟
んー、そう言われてもねぇ…こっちも事情ってのがあるんだよ。

そう言うとケイちゃん達を無限で壁に拘束し、身動きを取れなくした。
エマ
エマ
みんなっ!
場地圭介
場地圭介
っ…クソッ…!!
三ツ谷隆
三ツ谷隆
動けねぇ…っ!
五条悟
五条悟
そこで大人しくしててね〜。

邪魔をしてくる人がいなくなると、兄は今度こそ私の方へ歩いて来た。
(なまえ)
あなた
っ…
五条悟
五条悟
さ、行くよあなた。
(なまえ)
あなた
イヤ…嫌だ…っ!!

兄が手を伸ばし、私の腕を掴んで引っ張った。
マイキー
マイキー
っ…

丁度マイキーが目を覚ました。
(なまえ)
あなた
マイキーっ…!
マイキー
マイキー
!あなたッッ!!

マイキーが手を伸ばし、私もマイキーに手を伸ばした。



だがその手はお互い届くことはなく、私はマイキーの前から消えた。



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