今日はある喫茶店に呼び出された。
カランカランッ。
みんなを見つけて近寄ると、パーくんの嬉しそうな声が聞こえてきた。
「ホラッ!」と見せられた特服は黒く、胸にはカッコよく"天上天下唯我独尊"と刺繍されていた。
私は急いでタカちゃんの元へ向かってテーブルを叩いた。
差し出された特服を受け取り、胸に抱えて嬉しさのあまり、その場で一回転した。
タカちゃんは疲れたといったように項垂れた。
え、着たいコレ!今すぐ着たい!!
年配のおじいさんである店長さんは快くOKしてくれた。
トイレの中でもう一度じっくり眺めてから着替え、そうしてトイレから出た。
私の特服はみんなと少し違う。上は一緒なんだけど、下は一見スカートに見えるキュロットスカートだった。
今日は黒のタイツを履いていたので、その上にキュロットスカートを履いた。
イイなコレ。今度からこのコーデだ。
私は腰に手を当てて「でしょ〜!」と返事した。
みんなが褒めてくれ、私はずっとご機嫌だった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。