本当に体術だけで兄は私を押している。
今までケンカに負けたことなんて無いのにっ…!
本当に"最強"なんだと、実感させられた。
降魔を兄に思いっきり蹴られ、降魔は私の手から離れる。
そしてそのまま兄の蹴りをくらい、横に吹き飛ばされた。
体を起こした時にはもう遅い。
兄はすぐそこまで迫っていて___。
私は思わず"無下限呪術"で兄を吹き飛ばした。
吹き飛んだ兄は無限を使って、壁への衝突を防ぐ。
そしてニヤリと笑って言った。
すると兄は縁側にいる全員に向かって言った。
そちらを見れば、私を信じられないような目で見る者、期待を持っている目で見る者…たくさんいた。
そこで気づいた。
コイツらに私の術式の存在を確信させる為に、手合わせと言いながら襲ってきたのだ。
私の殺意などはお構い無しにニコッと笑ってきた。
余計に殺意が高まる。
私は躊躇いながらも一度頷いた。
すると兄はニコリと笑って言った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。