目黒side
俺と亮くんは
ネットで知り合った。
これまで、誰も仲良くなれなかった俺でも
亮くんには心を許してもいいなと思ったんだ。
そして、あのニュースがあって
ありえないって思った。
だから、お兄さんを探しあげた。
お兄さんの名前は阿部亮平。
会社員をしているが成績トップ。
男女から好かれる人材。
当時、高校生だった俺からしたら
亮くんまんまで
ちょっと驚いている。
あの人が犯人だという証拠を見つけないと意味がない。
俺は、待ち伏せして家を調べた。
そして、2つあることが分かり、
1つの方は道具とかが置いてあると推測した。
道具があるであろう家に帰って
中から荷物を持って出てくると、次の日ニュースになることが多かった。
ほぼ、確信に変わった。
そして阿部亮平さんが亮さんと同じ教師資格を持っていることを調べあげた。
そして、過去の交友関係、成績、やってた競技を全て調べて
憎んでいそうな人を見つけ出した。
それが山田涼介さんだ。
亮さんといっしょに亡くなった警察官の方が阿部亮平の事を好いていたらしくて
山田はそれが嫌だったらしい。
警察官は殺され、その恨み。
そして山田さんの職業は先生……
しかも大学。俺にも阿部亮平にもピッタリ。
そして山田涼介さんがいる大学に進学し、
阿部亮平に手紙を送ったんだ。
山田涼介さんに見せかけて。
でも、俺はこの時謎に思っていなかったんだ。
なんで阿部亮平と亮くんは
過去の繋がりがなかったのかと。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。