第15話

世田谷ラブストーリー-エピローグ-
371
2021/02/11 11:00
☆慎side☆
いつもの席に向かい合わせに座り、飲み物と食事を頼む。その行動が今日はやけに早く感じた。
彼女との会話はいつものように楽しくて…
あっという間に時間は流れていった。
(なまえ)
あなた
そろそろ帰りましょうか?
丁度グラスを飲み干した俺と時計を交互に見ながら言う彼女。つられて時計を確認すると…
長谷川慎
長谷川慎
…そうだね。
24時を回っていた。
(今日こそは払います!)
そう先に会計に行ってしまったので店の外で待ち、出てきた彼女に声をかける。
長谷川慎
長谷川慎
ごちそうさま//
"いえいえ"と小さく首をふり、少し照れたようにはにかむ彼女。
帰り道も話は尽きない…
でも、駅まで3分の道のりは待ってくれない…
そして遂に改札前まで来てしまう…
(なまえ)
あなた
今日はありがとうございました!
また月曜日に、
長谷川慎
長谷川慎
…うん
これじゃ今までと何も変わってない…
(なまえ)
あなた
では…失礼します!
長谷川慎
長谷川慎
…うん
じゃあ、なんて彼女を引き止める?…
そんな口実なんて思いつかない…
けど、あなたさんとまだ一緒にいたい…
その瞬間、俺は走り今にも改札を抜けようとしている彼女の腕を掴んだ。
(なまえ)
あなた
…っ//
驚いて目をまんまるにしている彼女。でも構わず、
長谷川慎
長谷川慎
まだ一緒にいたい//
そう伝えた。すると今度は頬を染めて、
(なまえ)
あなた
…っ//そんなこと言われたら期待しちゃいますよ!//
長谷川慎
長谷川慎
いいよ//
…俺、あなたさんのことが好きだから//
(だから期待していいよ…)
シンプルだけど、俺の想いを真っ直ぐに…

すると彼女から…
(なまえ)
あなた
っ//私もずっと好きでした!
そんな予想していなかった言葉が返ってくる。
…でも、そうなら
長谷川慎
長谷川慎
俺と付き合ってください//
(なまえ)
あなた
はい//よろしくお願いします!
ほっとした瞬間、周りの音が入ってくる。ホームへ急ぐ人々の足音…愉快な話し声…
(こんな簡単なことで良かったんだ…)
(なまえ)
あなた
もっと早く伝えれば良かった//
そう笑いかける彼女。

確かにそうかもしれない…
長谷川慎
長谷川慎
でも、この時間が必要だったかもしれないよ//
そうも心から思えるんだ。
そして、終電を知らせるアナウンスが流れ、遠くから電車が来る音が聞こえてきた。
でも、俺たちが繋いだ手を離すことはなかった…
✩.*˚.*・゚ .゚・*.✩.*˚.*・゚ .゚・*.✩.*˚.*・゚ .゚・*.✩.*˚.*・゚
長谷川慎
長谷川慎
あなた、大好きだよ//
(なまえ)
あなた
…っ//慎さん、私の方が大好きです!
長谷川慎
長谷川慎
じゃあ俺は愛してる//

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