第59話

stay with me-第5章-
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2021/03/31 11:41
-a  year  a half later-
♡あなたside♡
勉強を聞きに行って、
正解の時は頭をポンっとしてくれてドキドキしたり…

修学旅行でお揃いのストラップを買って渡したり、
準備室の鍵につけてくて嬉しかったり…
でも、
(なまえ)
あなた
それ以上の進展はないんだよね…
吉野北人
吉野北人
緊張してる?
マイナスの思考と共に下がっていた頭。
その横を彼が通り、顔を覗き込まれる。
そして"緊張"とは明日の受験のことだろう…
(なまえ)
あなた
っ//はい…
緊張よりも本当に合格できるか、不安が大きかった。
でも"めんどくさい"そう呆れられないように…
弱い自分を隠すために必死に笑顔をつくる。
(なまえ)
あなた
でも、頑張ります!
それなのに、先生は全部見透かしたように笑う。
吉野北人
吉野北人
大丈夫だよ!
(なまえ)
あなた
っ…//
彼の言葉は心に染みて、
自信が湧き出てくるのを感じる。
吉野北人
吉野北人
あっ…ちょっと待って!
彼はそう呟くと紙を取り出し、サラサラと書く。
吉野北人
吉野北人
はい、明日頑張って!
(なまえ)
あなた
えっ…ありがとうございます//
渡されたそれには

"焦らないで落ち着いて自分の力を信じて!
頑張って勉強してたの傍で見てたから、
絶対大丈夫…俺が保証する"
知らない人から見たらただの紙切れ。
だけど私にとっては世界に1つ、たった1人大好きな人から貰ったお守りになった…
(大切にしよう…)

(これを見たら120%の力が出せそうな気がする…)


-two weeks later-
放課後の職員室。
先生のパソコンを一緒に覗き込む。
試験の結果が発表されるまであと1分…
(受かっていますように…)

祈るような気持ちで画面を見つめていると、
時間になり先生がリロードする。
(なまえ)
あなた
っ…!あった、あったよ先生…
吉野北人
吉野北人
ん…おめでとう!
合格の嬉しさから思わず彼に抱きつく。
それを微笑んで受け止め、髪をサラッと梳く彼。
(なまえ)
あなた
っ…//ありがと、ございます//
「あのお守りのおかげです!」
その仕草と彼との距離に高鳴る胸。
吉野北人
吉野北人
あなたの実力だよ
それに輪をかけるように耳元で名前を囁かれる。
(なまえ)
あなた
っ…//
彼から貰った最高の合格プレゼントととなった。
彼がこの言動なんて気にしていなくても…
(なまえ)
あなた
この恋は終わりでいいかな…
その日の帰り道。
夕暮れの空を背にお守りを眺め呟く。
生徒と先生、
告白してもきっと叶わない…

(なら、綺麗な思い出として留めておきたい…)
そう心で決意する。
そして1週間。
卒業式、彼と会うことのできる最後の日はあっという間にやってきた。



この日、私の運命が変わることになるんだ…

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