第6話

sympathy-第4章-
749
2021/02/03 11:00
♡あなたside♡
別れを告げてからの私は毎日仕事に没頭した。何かやっていないと、彼のことを思い出してしまうから…
上司
上司
あなたちゃん、それ終わったらこれのコピーお願いできる?
(なまえ)
あなた
っはい!わかりました
例の如くパソコンとにらめっこして、プレゼンテーション用の資料を作成していると…横からかかる上司の声。それに答え、時計を見遣る。
(18時か…)
金曜日の就業時間を過ぎた今、残っているのは私を含めて半分もいない。家に帰ってもすることのない私は、上司から振られた仕事をありがたく引き受けた。
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(なまえ)
あなた
ふぅ…終わった
全ての仕事を終えた時には21時を迎えようとしていており、部署で残っているのは私1人。
身支度を整え、まだ慣れないウィークリーマンションまでの帰路を歩く。
(そろそろ…部屋探さないと)
部屋まで着き、シャワーだけ浴びてそのままベッドにもぐる。最近は食欲もわかず、こんな風に抜け殻のような時間が増えた…
(なまえ)
あなた
自分で別れてって言っておいて…
未練ばっかり
そう自嘲気味に言い聞かせ、どうしても消せなかった壱馬くんとの思い出の写真を見返す。
(なまえ)
あなた
まだ好きとか…彼を想ってるとか…私にこんなに重たかったっけ…?
"忘れたい"そう思えば思うほど頭に浮かぶ彼のことを思い、今日も1人ベッドの中で静かに涙を流した。
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次の日。
昼頃起きた私は、冷蔵庫に飲み物が全然ないことに気づき、仕方なくコンビニまでの道を歩いていた…。するとその途中見覚えのある後ろ姿に出逢う。

…それはずっと逢いたくてでも、逢ってはいけないと決意した相手だった。

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