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第24話

想い入り乱れ県総体【茜梨vol.3】
平田先輩
平田先輩
……や、栗宮!!



…………あぁ、この声は。


私が1番好きな声だ。



茜梨先輩
茜梨先輩
ひら、た……




眉を寄せ、こちらを覗き込んでいる。


こんな心配そうな顔、初めて見た。


平田先輩
平田先輩
立てるか……?



無理。身体に力が一つも入らない。

そう伝えたくて、首をゆるゆると横に振る。



平田先輩
平田先輩
…………わかった。








……何が?












聞く前に、急に、ふわっと身体が浮いた。



地面が遠い。



























え、ちょっと待って、

















こ、これは……、















俗に言うお姫様抱っこってやつじゃ……!?
















茜梨先輩
茜梨先輩
ちょ、ひ、平田……!?
平田先輩
平田先輩
大丈夫、力はある方だから。







そういう問題じゃないでしょ!?
天然ですか!?


いや天然でこんなことやれるの!?
何それ可愛い好き!!←←←




力がある方っていうのはまぁ知ってたけど……















お兄さんの影響で、
小学生の時から身体を鍛え始めたこと。

だから身長が伸びなかったのかと嘆いていたこと。









私が知らない顔をこの子が知ってるのなら、

私の知ってる顔には、
この子の知らない顔だってあるはず。














それは、同級生の特権。

1年一緒に過ごした人の、特権。















…………ちょっとした優越感。
















本気で心配そうな顔して、
冷えピタを持ってきてくれた後輩に、
罪悪感がちくりと疼く、けど。



茜梨先輩
茜梨先輩
…………ごめんね。
弥生
弥生
いえ!!全然気にしないで下さい!
茜梨先輩
茜梨先輩
そうじゃなくて





さっきの様子見てたら分かるよ。
あなたもこの人のことが好きなんでしょう?
















…………でも、ごめんね。

譲る気は、無いや。







さっき、やっとわかったの。





茜梨先輩
茜梨先輩
…………私も、好きだから。



その意味を察して、弥生ちゃんが目を見開く。




茜梨先輩
茜梨先輩
……負け、ないよ?






諦めない。だって、好きだから。




淡く微笑んで、君と君を好きな人に宣戦布告。








そして、そっと意識を手放した。