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第35話

初めての〖vol.3〗
テイクバックを意識して大きめにとる。


ディスクは水平に……








………… 放つ。











ディスクは 的の左下を通り抜けた。



優夏 先輩
優夏 先輩
おお!
弥生ちゃんどんどん良くなってるよ!
弥生
弥生
ほんとですか!!
優夏 先輩
優夏 先輩
うん!
言ったことすぐ吸収していくから、
どんどんフォームが
綺麗になっていってる!
弥生
弥生
えぇ、めっちゃ嬉しいです……!
優夏 先輩
優夏 先輩
うんうん!
優夏 先輩
優夏 先輩
じゃあ、次のポイントは
リリースだね
優夏 先輩
優夏 先輩
大事なのは、力まないこと。
優夏 先輩
優夏 先輩
今、ちょっと弥生ちゃん
手首に力が入ってるんだよね
優夏 先輩
優夏 先輩
そうすると、
コントロールが上手くいかないの
弥生
弥生
コントロール……



力を適度に抜く。


これはなかなか難しそう……。




優夏 先輩
優夏 先輩
しなやかに、軽やかに、鋭く。
これが手首のスナップの基本
弥生
弥生
しなやかに、
弥生
弥生
軽やかに、
弥生
弥生
鋭く……


んんん、何でフリスビーは
こんな感覚的なアドバイスが多いんだ……!



優夏 先輩
優夏 先輩
独楽を回したり、
ムチを振るうイメージらしいよ
弥生
弥生
……先輩 ムチ振るったことあります?
優夏 先輩
優夏 先輩
無いなぁ
いつか やってみたい



にっこり 笑ってそんなこと言わないで……!!




優夏 先輩
優夏 先輩
じゃあまぁ 
そんな感じでやってみよか!



4枚目。




テイクバックは大きく、

ディスクは水平に、

スイングは最短ルートで、



後は リリースを しなやかに軽やかに鋭く……




優夏 先輩
優夏 先輩
そういえば弥生ちゃんって
平田くんのこと好きなん?


ぶん投げる。






ディスクはぐんぐん飛んで、
囲いにぶつかって カァンと音を立てる。






優夏 先輩
優夏 先輩
あはは 勢いあるね!!
弥生
弥生
いやっ、ちょ、せんぱ、 は!?



言葉にならない。




優夏 先輩
優夏 先輩
慌ててる〜
やっぱ そうなんやなぁ
弥生
弥生
いやまぁそれはそうなんですけど……
優夏 先輩
優夏 先輩
平田くん確かにかっこいいもんなぁ
弥生
弥生
…… ひょっとして、先輩も……?
優夏 先輩
優夏 先輩
違う違う!! 笑笑
優夏 先輩
優夏 先輩
好みとはちょっと違うかなぁ
弥生
弥生
そうなんですね




…… 何でだろ、なんか今すごくほっとした。




優夏 先輩
優夏 先輩
クラスでも人気ある方だし……
弥生
弥生
え、先輩ひょっとして 平田先輩と
クラス同じなんですか?
優夏 先輩
優夏 先輩
そうだよ〜
弥生
弥生
ッ、 じゃあ!!



両手で優夏先輩の手をガシッと握る。




弥生
弥生
後で日課表教えてください!!
優夏 先輩
優夏 先輩
え〜、何で?
弥生
弥生
移動教室の時間を
把握して張り込むためです!!
優夏 先輩
優夏 先輩
あはは  弥生ちゃん怖〜い




あくまでも穏やかに笑ってそう言う。




優夏 先輩
優夏 先輩
ん〜、いいよ
弥生
弥生
ほんとですか!? ✨
優夏 先輩
優夏 先輩
なんか面白そうだし!! 笑
優夏 先輩
優夏 先輩
じゃあ、帰ったら友達追加して送るね
弥生
弥生
うわぁぁぁぁ 先輩大好きですぅぅ!!
優夏 先輩
優夏 先輩
えぇ、弥生ちゃん
なんか真剣味ありすぎ怖〜い 笑笑
優夏 先輩
優夏 先輩
あと あんまり
大声出しちゃ駄目だよ〜
弥生
弥生
あ、はい、すみません!!
優夏 先輩
優夏 先輩
じゃあ、練習続けよか!!
弥生
弥生
はい!





「テレレテッテッテー 弥生ハ 協力ナ 助ッ人ヲ 手ニ 入レタ!!」



というテロップが脳内をよぎった。




























交代の時間。


グループAは次はフリスビー拾いなので
星奈と一緒に“小屋”に向かった。




ところでだけど、
“小屋”って2つあるんだよね。


さっき 星奈と碧と 話してた方、
射場から直に渡り廊下で来れる方が“第2小屋”、

その“第2小屋”からフリスビー場の囲いの
裏の廊下を抜けた方の“小屋”が“第1小屋”。







私たちは“第2小屋”の方で
フリスビー拾いの合図がかかるのを待っていた。










星奈
星奈
小屋の中暑くない……?
弥生
弥生
そう?
まぁ 風吹き込まないし
壁ほぼガラスだから 光は当たるしね
星奈
星奈
私 渡り廊下の方出とく……
弥生
弥生
りょー


割と暑さに強い私は、“小屋”内の
パイプ椅子に座って星奈を見送る。










と、射場から 平田先輩と本山先輩が出てきた。




うわぁあ、渡り廊下出とけば良かった……





平田先輩
平田先輩
……あ、川野さん
星奈
星奈
平田先輩。お疲れ様です
平田先輩
平田先輩
あの……、



言いながら先輩がスっと視線を滑らせる。


ガラスの壁越しに目が合った。



平田先輩
平田先輩
あ、いた。




そう言って、“小屋”に入ってくる。




平田先輩
平田先輩
さっき 河嶋から聞いた。
間違えてたみたいで……
弥生
弥生
あぁ、


そのことか。

でも、探して来てくれたことが、嬉しい。



平田先輩
平田先輩
ほら、晴樹以外にまだ 見て って
言われたこと無かったし、
平田先輩
平田先輩
説明あんま 上手くないの
自覚してたからなんか焦ってて……



眉を下げ、申し訳無さげに笑う。


はぁぁぁい可愛いぃぃぃぃ←←





平田先輩
平田先輩
中学の頃、弓道部だったんだよな
平田先輩
平田先輩
それでその動作とちょっと
混じってたみたいで……
その、ごめん。
弥生
弥生
全然大丈夫ですよ!
そうだったんですね……



片手を立て「すまん」と謝る先輩。
やっぱ可愛い。











そう思う中に、さっきから感じてた一抹の違和感。





本山先輩
本山先輩
平田、第1小屋行こうぜ
本山先輩
本山先輩
あっちのがまだ涼しい
平田先輩
平田先輩
あぁ、



「じゃ、」と 手を上げ去っていく。





入れ違いで、ニヤニヤしながら星奈が入ってくる。




そんな星奈に、私は話しかけた。






弥生
弥生
…… ねぇ、星奈
星奈
星奈
ん?
弥生
弥生
さっき以外に、平田先輩に
名前呼ばれたことある?
星奈
星奈
ん? あぁ、うん。
何回かあるけど
星奈
星奈
放課後みんなで
駄弁ったりする時とか。
弥生もいたじゃん、どしたん?
弥生
弥生
……私、
弥生
弥生
私、1回も名字も
名前も呼ばれたこと無い……




2人の間に、「愕然」という
雰囲気の沈黙が降りる。




光流先輩
光流先輩
フリスビー拾いお願いします!!
部員全員
お願いします!!
その声に、私は慌てて背筋を伸ばした。