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第16話

ジェラシーの中で今欲しいもの。
弥生
弥生
……平田先輩、どうぞ
平田先輩
平田先輩
ん、ありがと
取れないままの眉間のしわ。

あまりどの感情も表情に出ない先輩が
こんな顔するなんて……







内心は、傍から見るよりずっと辛いんだろうな…
それを推し量ることは出来ても、
一後輩の私には、どうすることも出来ない。







投射位置に立ったことすら無い1年が、
本物の“フリスビー競技”に
今日初めて触れたような初心者の1年が、









『先輩、大丈夫ですよ!』

『次があります!』












そう声を掛けた所で…………





それは、とても空虚に響く言葉にしかならなくて…


































上原先輩
上原先輩
とーもき!何難しい顔してんの!笑
そう笑い飛ばしたのは、上原先輩だった。
平田先輩
平田先輩
いや……
なんか調子悪くてさ…
上原先輩
上原先輩
たぶん智希色々考えすぎなんだよー笑
上原先輩
上原先輩
とりあえず肩と眉間の力抜きなよ!





濃い緑のフリスビーを差し出す。






上原先輩
上原先輩
智希なら、大丈夫だよ









また、妖艶に笑って、
平田先輩の肩をとんとんと、
励ますように叩く。


美人だから、それが良く似合っていて……
触れる仕草がやけに手馴れているようで……



胃の奥の方がぎゅっと痛くなる。
















……そんな風に……








平田先輩
平田先輩
……ん、
平田先輩
平田先輩
……ありがとな






平田先輩も笑う。












…………やだ。



そんな嬉しそうな笑顔、

他の人に向けないでよ…………








胃と心臓が痛くなって、

頭の中がぐるぐるして、




このまま見てたら
おかしくなってしまいそうで
2人から目を逸らした。






……私だって、

上原先輩みたいに

平田先輩と親しく話したかった。












先輩が落ち込んでるのを励ますのは

私が良かった…





『先輩なら大丈夫』って先輩に声をかけるのは

私が良かった。



先輩に笑顔を向けられるのは、

……私が、良かった!!















鼻の奥がつんとして

涙が零れそうで

どうしようもない想いが
体の中をぐるぐる巡っていた。









私があともうちょっと早く生まれていたら、

先輩と同級生になって

部活だけじゃなくて
もっとたくさんの時間を

先輩と過ごせて


もっと先輩と仲良くなれて






……もしかしたら、

恋人にもなって。









そしたら


貴方を励ますのだって

簡単だったんだろう。








……何で、1年も遅く生まれてしまったのだろう。










今、叶うことなら、
















貴方が落ち込んでる時に



『貴方なら大丈夫』って無責任に言えて。






貴方の不安が消えるまで

貴方の傍にいれるような。







貴方を抱きしめられるような。
























……そんな立場が欲しい。