無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

第8話

気づく瞬間と乙女が2人
今日は初めての土日練習。
今は8時半。

練習は9時からだけど、
もう体育館に着いちゃった。

もしかしたら先輩に会えるかもって期待で
早く来すぎたかな…。
体育館3階の扉前に着いた。
弥生
弥生
おはよーございます〜
碧
おはよーございます!
中にいたのは、みどりん1人。

もうモップで掃除を始めてる。
弥生
弥生
みどりん早いね〜
弥生
弥生
1人で…すごいなぁ、やっぱり
碧
いつもは光流先輩もいるんだけど
弥生
弥生
え、そこまで把握済み…?((
碧
違うよっ!バスが同じやけん!笑
弥生
弥生
同じ中学やったん?
碧
ううん
碧
高校からの方向は同じだけど
弥生
弥生
そうなんだ
碧
いつもは私が先に乗ってて、
後から先輩が乗ってくるの
碧
今日は風邪引いたって
碧
LINEで言ってた
弥生
弥生
LINE…
弥生
弥生
いいなぁ…
碧
え、光流先輩のLINE欲しいの?
弥生
弥生
いや、光流先輩じゃなくて、
弥生
弥生
…平田先輩…
碧
あー、平田先輩…
碧
…好きなの?
弥生
弥生
好き…?



口にした瞬間、顔が熱くなった。



弥生
弥生
…み、みどりんは?
碧
え?
弥生
弥生
みどりんはさ、光流先輩のこと…
弥生
弥生
その、好き、なの?





露骨に話を逸らす。



碧
うーん…
碧
好き、とは違うと思う
碧
ていうか…
碧
まだ、
好き、なんて
言っちゃいけないって思うんだ
弥生
弥生
言っちゃいけない…?
碧
好きって、
軽々しく言っていい言葉じゃ
ないと思うんだ
碧
ちゃんと、相手のこと知ってから…
碧
じゃなきゃ、相手にも失礼じゃない?
碧
私は、先輩のこと、まだ何にも知らない。
碧
今まで、どこで生きて来て
碧
どんな経験をしてきたのかな
碧
彼女はいた?
好きな人は?
どんな人がタイプ?
碧
好きな食べ物とかアーティストとか
逆に嫌いな食べ物とか…
碧
なぁんにも、知らない
碧
それなのに、好き、だなんて…
私は、言えないよ…





ちょっと苦しそうなみどりん。

私も胸が苦しくなる。





私も、先輩のこと、なぁんにも知らない…






同級生だったら、尋ねやすいことも、
後輩だと中々聞きづらいことがある。
1年の、ハンデ…




弥生
弥生
私も、先輩のこと何にも知らない




先輩のこと、勝手に、好きかも〜なんて思って、
1人で浮かれてて。

皆にも先輩の話ばっかりして。
頭の中で勝手にイメージづくった先輩に、
勝手に、恋してることにして。
実際の先輩とは、話もろくにしてないのに。
実際の先輩のことは何も知らないくせに
キャーキャー騒いで。




弥生
弥生
私、最低かも…
碧
あ、いや、
そんな話がしたかったんじゃなくて
碧
これから、知っていきたいなぁって
弥生
弥生
…え?
碧
これから、先輩とたくさん話して
碧
先輩のこと、いろいろ知って
碧
ちゃんと、好きになりたい





そう言ってみどりんは、
はにかんで笑った。




弥生
弥生
…そっかぁ、そうだよね
弥生
弥生
ちゃんと話して
碧
ちゃんと知って
弥生
弥生
ちゃんと好きになる
碧
うん






2人で、顔を見合わせて、笑った。




弥生
弥生
よし、じゃあ私はまず、
先輩と話せるようになるかな!
碧
私も、もっと先輩と話したい!
弥生
弥生
頑張ろうね
碧
一緒にね





2人の乙女の笑い声が、密やかに、
体育館3階に響いた。