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朝ご飯を食べ終わり 、お父さんお母さんと庭に出てお話をしていた時
" 向こうの方が騒がしいわね "
お母さんが怪訝そうに村の向こうを見る
' だんだんこちらに近づいてないか? '
お父さんがそんな事言うから何事だろうと少し身構える 。
「気の所為よ 、お父さん 、お母さん 。」
なんて言って笑ってみるけど 、確かにこの村の者達の黄色い声が響いて近づく 。
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私たち3人はそんな事気にも留めずにまた話を進めて5分程経った頃 、突然目の前に影が出来た 。
.. 馬の影 ? 上に誰か乗っているような 、
" 大佐様っ!?!? "
お母さんがそう言って立ち上がるとお父さんも直ぐにそちらを見 、同様に立ち上がる 。
「、え?どうして此処に大佐様が .. 」
『初めまして 、國の陸軍大佐チョンジョングクです』
嘘でしょ 、どうしてこんな所に大佐様が ?
するとジョングク様が私の前に突然跪く 。
お母さんとお父さんは余りの驚きに寄り添って一言も喋らない 。
『あなた 、初めまして』
「は 、初めまして 、ジョングク大佐様 .. 」
するとジョングク大佐様は一瞬照れ臭そうな顔をして私の手を取り
『俺と婚約しませんか』
何が起きたのかも分からず 、ぼーっとする私の顔を覗き込み 、どうかした ? なんて言う
" 大佐様 、どうしてっ "
『お母様 、お父様 、私共には時間がありません 、どうか娘さんを宮廷にお連れしたい 。』
今すぐに というように急かす大佐様に逆らう事など出来ずに頷く 。
「お父さん 、お母さん」
私の方を見るとお母さんが必ず戻って来ると約束してくれませんか 、なんて尋ねているところでだった 。
大佐様は勿論です 、必ず 。と答え私の腕を引いてさあ行こうか と 。
「必ず帰って来るわ 、」
それだけを言い未だに寄り添う2人を残して大佐様が住む宮廷に向かうため馬車に乗り込んだ 。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。