後ろを振り返ると、仕事から帰ってきたであろう一郎さんがいた。
…………ん?私が、そのあなたなんだけれど………。
一郎さんは先程からどうしたんだろうか……?
その瞬間一郎さんは、手に持っていた家の鍵を落とした。
そう言った一郎さんは、私の手首を掴んで引っ張った。
そのまま走って向かった先は、《萬屋山田》…………つまり一郎さんたちの家だった。
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そう言って、一郎さんは部屋へ出てった。
私は言われた通り、以前と同じ客間のイスに座り、一郎さんを待つ。
というか、待っている間に気付いてしまった。
______自分のウィッグが取れていたことに!!!
これじゃあ、一郎さんが私のことを分からなくても仕方がないじゃない…!
2分ぐらい焦りながら座って待っていると、一郎さんが戻ってきた。
〜次回へ続く〜
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。