キ、キキキキ、キキキスッ!?!?!?
そ、それってアレだよね…?
そういうことだよね??
ら、乱数さんと私が……………………ってッッ!!!
間違いなく私の顔は、これ以上ないくらい真っ赤だろう。
あまりの焦り具合に、口調もいつも通りにできていない気もする。
それほど今の私は、平常心ではいられなかった。
そう言葉を漏らすように呟いた一郎さんは、何故かとても安心しているように見えた。
そんな様子を不思議に感じたことによって、平常心が少しだけだが戻ってきたようだ。
というか可能性って…?
それを一郎さんに聞こうと思い、口を開こうとしたとき不意に時計が目に入った。
___あっ、しまった……………………!!!
………あれ?
私の勢いがすごすぎて気のせいかもしれないけど………一郎さん、何か言ったような……
一郎さんに質問をしようとしたが、急がないといけないのも事実。
入間さんに、これ以上迷惑をかけないためにも早く会いに行って謝らないとっ!!
そうして、玄関へ向かおうとしたら…………
そして数十秒で戻ってきた一郎さんは、何かを持ってきて、それを私の頭に被した。
その後、私は一郎さんの帽子を深めに被って、小走りで隣りにある自分の家へ向かった。
・・・・・・・・・・・・・・・
_次回へ続く
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。