え?
この状況……………………どういうこと?
何が起こったの…?
一郎さんが近づいてきたことに驚いていたら急に視界がシャットダウンし、私の今の視界は真っ暗。
体全体を包み込む暖かくて、少し硬く柔らかい何かに包まれている。
も、もももしかしなくても一郎さんに抱きしめられてるんだよね…
丁度一郎さんの胸の辺りに私の顔があるのか、一郎さんの心臓の音が聞こえる。
______いや、もしかしたら自分の音かもしれない。
そして、2人の吐息の音も聞こえる。
この部屋は今、一郎さんと私の二人っきり。
静寂を包み込んだ部屋では、
私達の吐息の音や服の擦れた音、時計の針の音…………全てがはっきりと聞こえる。
意識しだしたら余計に恥ずかしくなってしまい、自分でも分かるほど顔への熱が上がる。
意識をしないように考えれば考えるほど恥ずかしくなり、とにかくこの状況に耐えようと頑張ってみるが______
男性との免疫がない私が長時間耐えられるはずもなく、気付けば羞恥心のゲージが破れ思考が停止してしまった。
完全に意識がなかったのだが、一郎さんの焦ったような声により意識が現実に戻ってきた。
ん?いつの間にか一郎さんが離れていた。
それに一郎さんもいつもどおりだし………………
____ま、まさかさっきのは、私の妄想っ!?
あんな妄想したなんて…………恥ずかしすぎる…。
と、考えたが反省するのは後にして、今は一郎さんに意識を向ける。
次回へ続く………
♡×60
前回のお話しが、たった一日で♡が50になっていたのでとても驚きました。
めっっちゃくちゃ嬉しいです。
ありがとうございます!!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。