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第5話

392
2021/08/11 02:14
夢主さん回想入ります╶
あなた
ねー与謝野ー
与謝野 爽人
あ?







そいつはめんどくさがり屋で


















やること全部適当で















なんも考えてないように見えた


















けど、そんなことはなくて



















努力した汗も、苦労した証のアザも、救えなかった悔しさも、全部全部見せない奴だった。






















_なのに























私は“爽人自身”を救うことが出来なかった


















夜蛾正道
お前ら、任務だ






















2年生の時だった。
あなた
えーめんどくさい
与謝野 爽人
わかる
夜蛾正道
いいからさっさと行け
あなた
へーい
与謝野 爽人
さっさと片付けよーぜ
あなた





今日もいつも通り、“さっさと”終わらせる祓うつもりだった。



























のに。




















.























呪霊
アァ”?アソンデクレルノォ?モットアソボォヨォ!




























目の前の呪霊を祓ってた時だった。




























_背後を、取られた

















ああ、死ぬんだな、私。そう悟った瞬間。
与謝野 爽人
神瀬ッ!









ハッとした。



































与謝野が、爽人が私の背後を庇って切られたのだ。















瞬間、血飛沫がすごくて。





















その場を漂う血の香りに目眩がして。



















気づいたら叫んでた。
あなた
爽人のバカ!!!













もうそれ以降は頭がぐちゃぐちゃになって















ほとんど記憶が無い。

























任務の次の日、その次の日。










どんどん日はすぎていくはずなのに心は追いつかなくて。


















ショックで何度も死のうとしたけど、叶わなくて。






















ああ、私はこんなにも無力なのか。


















特級名乗る資格ないじゃん、死ぬの怖いんじゃん。

























軽く鬱状態だった。

























生きるのが苦しくて、自傷行為も辞められなくて。















でも、ある時






















与謝野が夢に出てきて、私を1発殴って喝を入れてくれてからは、前を向けるようになった。



















いつだって与謝野は私の恩人だったのだ。




















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