♡side
あぁ全て終わった
会社をクビになり、住むところの家賃も払えてなくてそろそろ追い出される
まぁこれが俺の運命だったんだろうな
オメガって診断された時から俺の人生は終わってたんだ
今なら死ねる……
ここの会社は柵がないから簡単に飛べる
♡「はぁ……」
行くか
俺は1歩踏み出そうとすると
▽「おい!何してる!」
♡「えっ?」
▽「何してるんだ?」
♡「別に……死のうとしてるだけですけど、あなたには関係ありませんよね」
▽「俺のせいか?俺がクビにしたから」
♡「もっと早くこうするべきだったんです」
▽「待て!死ぬのやめろ」
♡「なんで……」
▽「今から俺についてこい」
♡「えっ……」
そのまま社長は行ってしまった
ボーッとたっていると
▽「何してるはやくこい!」
♡「は、はい……」
着いたのは大きな家だった
▽「俺と結婚しろ」
♡「えっ?」
▽「親が結婚しろってうるさいんだよ、それに俺の跡継ぎがいるから俺の子供を産め」
♡「嫌です」
▽「結婚は形だけでいい、お前はただここにいて俺の子供産むだけでいい」
♡「……」
▽「どうだ?」
♡「だけど……」
▽「なんか不満か?」
♡「……」
俺は何も言えず立っていた
▽「はぁなんか言えよ!お前見てるとムカつくんだよ!」
♡「す、すみません……」
▽「あーもう!」
ガブッ
♡「った!」
▽「はいこれで俺の番な!」
♡「えっ嘘……」
うなじを触るとあとがついてた
噛まれた……
▽「お前の部屋あそこな、じゃあ俺仕事残ってるから」
♡「えっあのっ」
バンッ
社長は会社に戻っていった
えっどうしよう噛まれたんだけど……
社長の子供産む?結婚?えっ?
よくわかんなくて考えすぎて疲れたから、とりあえず俺の部屋だと言われたところに入りベッドで寝た
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。