朝起きる
聞き慣れない目覚まし音
違和感を感じ目を開ける
そこは知らない天井
慌てて起き上がるそこにあった大きめの鏡を見ると
映っていたのはまさかの…
維持悪子
私の大嫌いなやつだった
つまり、入れ替わってる…
うわ、最悪
よりによってこいつと…
どうせなら及川さんと入れ替わって
パンツ一丁で学校行って「岩チャァぁぁぁん」って叫びたかった
マジで最悪
てかこいつ寝起きブッス
顔でか
あいつどうやっていつも括ってたっけな
私いつも髪の毛括らんから分からんわ
とりあえず一つにまとめとこ
そう思い意地の部屋を出るとリビングから声が聞こえてきた
お母さん…かな
いや普通に美人
そのままに流れでリビングへ行く
ドアを開けてそこに居たのは小さい女の子だった
そう言って手を引きながら場所を教えてくれた
妹も可愛いじゃん
どうした維持
突然変異か?
てかあいつ普段作ってるから口調があんま分からん
洗面所で顔を洗い、制服に着替えてからご飯を食べ家を出た
今日は朝練があるはず
始まる前に本体の私と合わないとな
〜学校〜
めっちゃ早めに着いちゃったぜ
先、体育館行っとくか
そう思い小走りで体育館へ向かった
戸を開けるとそこに居たのは
私だった
何か気持ち悪い髪型…
いつも付けてる天元とのお揃いピアスがキラキラのハートイヤリングになってるし…
あんなん持ってないんだけど…
コレまた天元とのお揃いネックレスが…リボンだし…
ピンにハート付いてるし…
まぁそんなこんなで髪型はいつもの維持に戻してくれた
で、ここから私の言いたい事言ってやる
維持は私の注文を渋々聞いてくれた
完成形がこちら↓
目の下の傷は私が初めて無惨と会った時に付けられた傷
傷くらいすぐ着くから手当てしてそのまま何もしなかった
いつもすぐ治ってたのに
これだけは全く治らないから「弱い印だ」って結構落ち込んでたんだよね
うわ〜懐かしいー
ってそんな話してる場合じゃないんだった
ちょうどいいところで先輩らが入ってきた
そういいながら私(維持in望月)の肩を持って引き寄せてきた
ちょっと思わずぶん殴りそうになった
あ、肝心な事忘れてたわ
こいつ作れんわドリンク
その時
英と勇太郎が入って来た
英は維持(あなたin維持)の方へ真っ直ぐ向かっていった
全くこっちを見ずに
そういいながらバッと維持から離れる
維持が口パクで「もういいわ」って言ってるのがわかった
そう言った瞬間ピッタリ維持にくっついてた英が勢いよく離れる
でも私の方には来ない
まぁ体が維持だからなぁ
こうして戻ったのだった
この騒動で朝練は潰れたのだった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!