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第2話

この手の暖かさ。
101
2022/12/24 05:08
※見る人によっては不快になるかもしれません、、、!それと捏造多めですこういう話むちゃ好きです。





12月末

今年ももう数日で終わってしまうような日だった。
あの日は特別寒い日で、朝から5℃以下だったそうだ
朝の寒さで目が覚め、布団から出るのを少し躊躇いながらも起き上がる。
太陽の反射が目をさし、眩しくて手で顔を隠す。
「もう朝か、、、」
そんな独り言を呟き、タンスの中から引っ張り出した服に袖を通す。
ヒヤッとした服に身震いしながらも軽くコートを肩にかけ、玄関へ向かった。
、、、俺は毎朝あの場所へ行く。
あの場所って言ってもただの小さなアパートの屋上、、、朝目覚めたらそこへ行って空気を吸うのが日課になっていた。
玄関から漏れ出す風が酷く冷たく一瞬行くのを拒んだが、ため息混じりの吐息に合わせて靴を履いた。



_____________________
外は案の定冷たく、肺が痛むくらいだった。
だが気温は変わっても毎日見る景色は変わらない。
錆び付いた深緑の床に、剥がれかけの白いペンキで塗られたフェンス。アパートで使われていたであろうタンクのようなもの。どれも見慣れた景色だ。
ここでいつも朝を迎えては近くのコンビニで買ったコーヒーを啜るのが流れだ。
_だがここに来るのは俺だけじゃない。
ここもそんなに有名な場所でもないが、ここら辺に住んでる人が来て、飛び降りようとするんだとよ。
俺も何度かそんな奴らに会ったことはある。
ここでコーヒーでも飲んでたりすると、音なんか滅多にないから足音なんざすぐわかるもんだ。
そんな人が来る度に
「早く楽になりたい」だの
「苦しい もう辛い」だの聞かされる。
正直俺は1人で居る方が良かったし、目の前で逝かれても迷惑だった。
だからいつも話を聞いて、アドバイスを言って追い返してるだけ、特に特別なことはせずに帰るその人の背中を見ているだけ。
、、、あぁ、今日も誰も来なければいいな。
そうやって東京の冷たい空気を肺に入れ、コーヒーを1口飲んだ。
きっと今日も特別なことは起こらないと思っていた、何気なく外に出て数十分して帰るだけの時間を満喫している最中だった。



、、、だが今日はいつにも増して想像も出来ないような日になった。



特に何も考えず、コーヒーもそろそろ底が見えそうなくらいになってきた時、、、
突然背後から声がした。
          「ねっ何してんの〜?」
ほぼ0に近いほど音がならなかったのに、足音すら聞こえなかったのに、何故か俺の後ろには人が立っていた。
突然のあまり小さく声が出たような気がしたが、そんなことより急に話しかけられて脳が回らなかった。
俺は慌てて体の向きを変え、声のする方へ目を向けた。
?
急にごめんね〜驚いた?
、、、なんなんだこの人?
今までとは違う人ですごくニコニコしている。
それに俺よりも何歳か年上に見えるし、そういえば足音もしなかったし、、、何者なんだこの人、、、
?
初めまして〜
君はよくここに来るのかな?
いや唐突すぎるだろ、、、!
マジでなんなんだよこの人!
牛沢
牛沢
あ〜、、、初めまして、、、
今日初めて人に言葉を送ったがその言葉がこんなにぎこちなく何も思ってなさそうな声になるなんて思いもしなかった、、、
牛沢
牛沢
え〜っとぉ、、、どうして俺に声をかけたんですか、、、?
?
あ〜w別に深い意味はなかったんだけどね〜何となく声かけてみただけっ
何となくで人に声掛けんのかよこの人、、、
それでも背後から急には流石にダメでしょ、、、
牛沢
牛沢
んじゃぁ、、、あんたはなんでここに?
?
あんたって俺にも名前はあるからな〜
明かすほどの名前じゃないけどな!
すっげぇ笑顔、、、この会話楽しいか、、、?
牛沢
牛沢
そぉですか、、、
?
全っ然興味なさそ〜、、、
まぁ君には特別に仮の名前くらいは教えてあげようかな!( *¯ ꒳¯*)エッヘン
牛沢
牛沢
(仮の名前とかあるんだ、、、てか言いたいだけじゃねぇか、、、?)
ガッチマン
ガッチマン
俺にもあだ名?があって、
「ガッチマン」とか呼んでくれてもいいよ〜
牛沢
牛沢
へ、へぇ、、、
結構ちゃんとした名前なんすね、、、
(思ってたんと違ぇ、、、)
牛沢
牛沢
んじゃガッチさんとか呼ばせていただきますね
ガッチマン
ガッチマン
そんな硬い敬語とか使わなくていいのに〜君敬語苦手でしょ?
牛沢
牛沢
うっ、、、まぁそうだけど、、、
なんだか逆に怖くなってきた、、、
何だこのガッチマンとか言う人は、、、
ガッチマン
ガッチマン
ていうか君の腰につけてるポーチ、、、
おっ。
俺のお気に入りのデグーのポーチに気づいてくれたのか。可愛いよな、、、
ガッチマン
ガッチマン
それって牛だったりする?
、、、いやマジかホントに!?
どうみたってデグーだろ!牛と間違えるか!?
牛沢
牛沢
いや、これデグー、、、
ガッチマン
ガッチマン
その牛のポーチめっちゃ可愛いね〜
うっしーって呼んでいい?
牛沢
牛沢
話聞けぇ、、、((ボソッ…
牛沢
牛沢
てか勝手にあだ名つけられた、、、!?
ガッチマン
ガッチマン
ん〜?嫌だっりする?
牛沢
牛沢
いや、さっきあったの数分前だったのにもうあだ名つけられたって意味わかんねぇ、、、
てかこれデグーなのにっ、、、!
ガッチマン
ガッチマン
なら良かった〜♪
じゃあ今日から君のことうっしーって呼ぶことにするわ!
牛沢
牛沢
何が良かっただよ!





牛沢
牛沢
、、、って言うかガッチさんはなんでここ来てんの?
ガッチマン
ガッチマン
ん〜今日はなんか朝早く起きちゃって散歩でも行こうかな〜って思って、、、
ガッチマン
ガッチマン
それで何となくここの屋上のとこ見たらうっしーが居たから声掛けちゃった
牛沢
牛沢
そうはならないけどな、、、
牛沢
牛沢
まぁ俺もほとんど同じ理由。
朝早く起きてここに来てコーヒーを飲むのをルーティンにしてんのよ。
ガッチマン
ガッチマン
え〜何それカッコよ〜
俺もなんか買えばよかったな〜、、、
牛沢
牛沢
カッコつけでやってる訳じゃない、、、
牛沢
牛沢
んまぁとにかくガッチさんもたまたま来たってことだったんだな
ガッチマン
ガッチマン
そうそう、朝ってあんまりやることないから暇だったんだよね〜
ガッチマン
ガッチマン
そういえばルーティンってことは毎日来てんだ?
牛沢
牛沢
まぁ一応、、、
ガッチマン
ガッチマン
じゃあ俺もこれから毎日ここに来よっかな〜♪うっしーと話すの楽しいし〜
牛沢
牛沢
えっマジで、、、?
俺結構朝早いけど、、、いつもこれぐらいの時間だし同じ時間に毎回来る訳じゃないけど?
ガッチマン
ガッチマン
それはうっしーより早く来ればいいから大丈夫〜早起きしようと思えばできるし〜。
牛沢
牛沢
そこまですんのぉ、、、?
ガッチマン
ガッチマン
うっしーは1人の方がいい?
牛沢
牛沢
いや、、、
場合によっちゃそうかもな〜
ガッチマン
ガッチマン
え〜なんかあった?
牛沢
牛沢
まぁ少しだけどな〜
最近ここで俺がいる時に飛び降りようとする人とが朝来たりするから俺が追い返してたんだよ。良くも悪くも。
ガッチマン
ガッチマン
へぇ〜、、、
うっしーやっぱやってる事かっこぃぃじゃん♪
牛沢
牛沢
目の前で飛ばれんの嫌だからやってるだけだって、、、それに気分悪いし。
ガッチマン
ガッチマン
ふぅん、、、?
でも人助けしてんじゃん〜
そぉ言って本当は照れてるんじゃ〜?
牛沢
牛沢
はぁ〜、、、話さなければ良かった。
ガッチマン
ガッチマン
ごめんごめんw
でも人の命を助けるのは悪いことじゃないはずだよ。それが良くても悪くても、、、ね。
牛沢
牛沢
そぉですか、、、まぁ1番いいのはここに飛び降りようとするやつなんかが来なければいいのにな〜
ガッチマン
ガッチマン
そのうちいなくなるって〜
飛び降りようとしてもフェンスの前には門番がいるし、諦めるでしょ〜
牛沢
牛沢
、、、勝手に門番になってるし。
ガッチマン
ガッチマン
まぁまぁ来てもいつもみたいに追い返しちゃえよ。そうでないとそのコーヒーみたいに冷めちゃうでしょ?
ガッチさんは俺が持っていたコーヒーに指を指した。
牛沢
牛沢
あっやべっ!
コーヒーめっちゃ冷めてる、、、
ガッチマン
ガッチマン
あっはは!長い話に付き合わせてごめんね〜
牛沢
牛沢
はぁ、、、もういいけど、、、
アイスコーヒーも好きだし。
ガッチマン
ガッチマン
そっか♪
なら良かった〜怒られるかと思った〜
牛沢
牛沢
流石に年上の人怒れんでしょうよ。
ガッチマン
ガッチマン
ふふっうっしーちゃんとしてんね〜
___こうして出会ったガッチさん。
初めに出会った時はマジで驚いたけど結構話しやすい人だった。


___________________
そうやって毎朝何日もガッチさんと屋上で待ち合わせをして、コーヒーを飲んで、笑いあって。
アイツら飛び降りようとする人達も2人で説得して追い返してやったりして。
、、、そして何ヶ月後にはここから飛び降りようとする人は姿を表さなくなった。





ガッチマン
ガッチマン
、、、そういえばあの人達最近はずっと来てないね〜?
牛沢
牛沢
確かに、、、忘れてたけど居ないな
ガッチマン
ガッチマン
ほらぁ言ったじゃん俺!
きっと諦めたんだよあの人達♪
牛沢
牛沢
はぁ、なら良かった。
んじゃここは俺とガッチさんだけしか使ってない屋上って訳だなw
ガッチマン
ガッチマン
そうだね〜
人も居ないし毎朝数十分でもうっしーと話す時間が増えて嬉しいよ♪
牛沢
牛沢
そうだなぁ、、、
これからずっとガッチさんと毎朝話していくんだと思っていた。
世間話も、自分のことも、人のことも、
毎朝こうやってくだらないことも楽しいこともガッチさんと話していくんだと思ってた。
ガッチさんが飼っている猫と犬の話も聞いている時はこっちも楽しくなったり、俺の家にはデグーがいることも話したりした。ガッチさんはそれをしっかりと聞いてくれていた。
(けどポーチがデグーだっていうのは何度言っても認めないけど。)



__だけどある日、、、
その日常がバラバラになる日が来た。











家で飼っていたデグーのこむぎが亡くなった。










突然の急死だった。
それ以上何も考えられない時間が長く続いた。
もう俺の心はボロボロになっているのは気づいていた。胸ら辺に大きな穴が空いたみたいに、大切なものが突然失われてしまったことの現実を受け止めるのが不可能と化していた。
大人になってでも子供のように泣きじゃくって、
神なんて信じたくなかったが今日だけは、1日でもいいからこむぎと触れて居たいと願いたかった。
それから数日間、屋上なんて行ってなくて。
ただ家で自分の腕を濡らし続けていた。





だけど唐突に。








屋上へ行きたくなる日が来た。









もしかしたらあの屋上へ行けばまた会えるんじゃないか、、、こむぎは屋上で待っていてくれているんじゃないか。







そう思うことにして、服を着た。
もうとっくに寒さなど感じられなかった。
______________________






、、、。






そういえばこむぎが亡くなる前はここでガッチさんと話したりしたな、、、
ガッチさん毎日待っていてくれてたのかな。
朝の5時。いつもよりだいぶ早い時間。
俺は屋上で1人、こむぎを探した。
こむぎはここに居てくれている。  _そんな訳ない。


ここで待っていてくれているはず。
_こむぎはもう亡くなった。
早く会いたい。     _もう、会えない。





俺の頭の中がぐちゃぐちゃになってきた。
例えるなら天使と悪魔の囁きのようだ。
、、、だが紛れもなくこむぎを探しているのも、現実を理解しているのも”俺”なのは分かっていた。





もう、やめたいな。





無意識にフェンスに足をかける。
鉄のフェンスの高い音が屋上に、外にと広がる。
こんなことしたって意味無い。


でもこんなのしないとやっていけない。
、、、あぁまただ。
俺の中の天使と悪魔が囁いている。
でももういいよ。
、、、やってることはアイツらと同じでも。
__アイツらもこんな気持ちだったんだな。





フェンスは俺の真後ろに。
フェンスから手を離して、重力に身を任せてしまえばそこで終わり。
そういえば俺は元々1人が好きだった。
初めっから俺は1人でいたかったんだ。
いつもここに来るアイツらも。
俺が例外無く全員追い返してやった。
____もう、ここに来るやつは居ない。







心が軽くなった気がして。
その軽さで、



手を離した。



最後はこんな末路になるんだ。




もう自分でも納得出来た。正しい行動だと思うのに




どこかの俺が一言言う。




「「ねぇ、、、止めてよ、、、」」




最後に聞こえたのはその一言だけだった。




、、、?
一言聞こえた、、、?





唐突に左腕が痛くなる。
まるで何かに引っ張られているようだ。




俺は状況が理解出来ず、、、俺の手を引く方を見た。




そこには、、、
こんな時間にいるはずの無い。
ガッチさんが居た。
ガッチマン
ガッチマン
はぁ、、、はぁ、、、
ギリギリセーフっ、、、!
ガッチさんのこんな焦った顔なんて今まで見たこと無かった。
ガッチマン
ガッチマン
うっしーここで何やってんだよっ!
早く俺の手をっ、、、!掴めって!
ガッチさんは左手で俺の腕を掴みながら、
俺に右手を差し出してくれた。
両腕で俺を引き上げようとしてくれているガッチさんの目を見た時、、、
俺はまだ1人じゃなかったんだ。
、、、ガッチさんから差し伸べられた右手に掴み、
ガッチさんは両腕で俺を引き上げてくれた。
その時のガッチさんの手は、、、

酷く冷たかった。
引き上げられた勢いで俺は屋上の床に背中をつけた。
ガッチマン
ガッチマン
はぁ、、、はぁ、、、
良かったぁ、、、
牛沢
牛沢
はぁ、、、ガッチさん、、、なんでっ
仰向けになりながらもガッチさんに問う。
ガッチマン
ガッチマン
なんではこっちのセリフでしょ!
何日もここに来ないから心配したし、来てみれば飛び降りようだなんて、、、
牛沢
牛沢
っ、、、
俺は何も言えなかった。
ただ助けられた事が正しいのか、
間違いなのか、ハッキリしないままだった。
ガッチマン
ガッチマン
何かあったんだろ?
じゃなきゃいつもあんなに楽しそうだったのに急にこんなことしないだろ?
ガッチさんが心配そうにこちらを見る。
牛沢
牛沢
、、、大切なものが急になくなったんだ
俺も何が正しいのかわかんなくなってきて、、、
ガッチマン
ガッチマン
そっか、、、
でもそんなの間違えてる。
、、、ハッキリと。
ガッチさんは間違いだと言った。
牛沢
牛沢
えっ、、、?
ガッチマン
ガッチマン
大切なものがなくなって、そのものが本当に1番だったとしても、乗り越えていかなくちゃ、、、
ガッチマン
ガッチマン
それがどんなに辛くても、
そうするしかなくても、、、
うっしーはここから居なくなって、
誰かが悲しむのを見たいの?
牛沢
牛沢
っ、、、
牛沢
牛沢
じゃあ俺はどうして生きていけばいいんだよ、、、こむぎはもう居ないし、、、
ガッチマン
ガッチマン
うっしー、、、
どう生きていけばいいか分からないって言うけど、、、
ガッチマン
ガッチマン
「生きることだけが全てではないよ」
牛沢
牛沢
っ、、、!
ガッチさんだって悲しいことは何度もあったはずだ。それでもあんなに笑顔でいたんだ、、、。
ガッチマン
ガッチマン
どう生きるかじゃなくて、
いつもそばにいた子が居なくなってしまった後も、うっしーはまだその子と歩み続ければいいんだよ。うっしーは亡くなったってだけで手放すの?
牛沢
牛沢
それは、、、
ガッチマン
ガッチマン
それはきっと違うはずだよ。
神様とか仏様とかはいないかもしれないけど、亡くなったこむぎはきっと
うっしーのそばに居てくれているよ。
牛沢
牛沢
、、、っ
ガッチマン
ガッチマン
だからずっとこむぎと一緒に居てあげて、どうか命を捨てないで、、、
ガッチさんは俺に悲しそうな目で問いかけた。
そんな顔をされるとこっちの心が傷んでしまう、、、
牛沢
牛沢
ははっ、、、
飛び降りようとしても出来ないでしょ、、、こむぎもガッチさんも居るし。
軽く笑って見せた俺に、その笑顔を見て安心したのかガッチさんはいつも通りニッコリと笑い返してくれた。
ガッチマン
ガッチマン
、、、じゃあまた話でもしようよ。
今日からは2人じゃなくて3人でね。
ガッチさんは俺に手を差し伸べてくれた。
ガッチマン
ガッチマン
仰向けのまんまじゃ話せないでしょ?
牛沢
牛沢
はぁっありがとう。
俺は体制を変え、
ガッチさんの手を握り、起き上がった。




その手はとても暖かかった。





ガッチさんの手を握った瞬間、
体が急に寒くなったように感じた。
あぁ、、、俺まだ生きてるんだ、、、




ガッチさんに手を貸してもらい、起き上がった後。
牛沢
牛沢
あぁ、、、さみぃなぁ、、、っ
ガッチマン
ガッチマン
っ、、、
うっしー大丈夫、、、?
牛沢
牛沢
えっ、、、?
ガッチさんに声をかけられた時、
ガッチさんに目をやると視界が滲んでいた。
世界が水彩画に水を垂らしたように、
ぐにゃぐにゃと動く世界があった。
牛沢
牛沢
あっやべ、、、
恥ずかしながらも腕で涙を拭く。
ガッチマン
ガッチマン
やっぱり辛かったよな、、、
うっしーだって、、、
あぁ、、、そんなに優しく声をかけないでくれ。
まだ目から溢れる水は止まることない。
ただそんな中、ガッチさんの優しくこちらを見ているその顔だけはハッキリと見えていた。
ガッチマン
ガッチマン
ほらっうっしー。
辛いのは分かるけど頑張ろっ
今日も明日もずっと隣でいるから。
そうやって背中を撫でてくれた。
牛沢
牛沢
はぁ、、、っ分かってるよ、、、





ガッチさんが俺の背中を撫でてくれたとき、
こむぎが羨ましそうに俺を見ている気がした。












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