あー今の…真面目に言うつもりだったのに…
あれが…。
もう話せないかな…
昔の自分みたいにかわいくしか何も言えない。
過去に戻ってるんだ。
ッッ…!!!
え…あ…声出てた…か。
さっきから…言われたことのない言葉ばっかり…
なんで…。
頭がおかしくなりそう…。
ゲーム終了
実際のところエコーばっかなんだけど…
言えるはずもないよね
生放送終了
ちょうどDi◯cordを終わらせようとしたところでるぅちゃんからだ。
今は俺とるぅちゃんしかいない。
◯◯◯にて
るぅちゃんになら…話せるのかな…
今の俺を。
バチンッッ!!
今いる場所に音が響き渡る。
ギシギシと頬が痛む。
俺が昔言った言葉。
今だって自分の気持ちを真っ直ぐに込めて放った言葉。
でもそれはメンバーを怒鳴らせる一言なんだ。
…ここにも正解はなかったんだ。きっと。
この世の中はいつもそうだ。
矛盾ばかり。正解なんてない。
それでも必死に生きてる人がいる。
そんな人達を否定することを今言ってしまったのか…と。
今の後悔。
後の後悔。
さっきの自分じゃわからなかった後悔。
その発言をするまでは正解なんてなかった。
でも今にきて正解があった。
矛盾ばかりの世の中だって正解もあるんだ。
それでも…何もわからない。
こちらの顔色を伺っているるぅとくんがいた。
今の俺の顔…表情…
無表情…だ。
え…?もうそんなにたったの…?
時計を見ると
さっきまで10時と表示されていたはずなのに
10時30分になっていた。
それじゃあね。と手を交わし家に戻る。
嗚呼…又エコーが増えちゃったな…
もう…「俺なんて」!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。