第2話

2話 もう俺なんて…!
194
2020/07/19 15:51
莉犬くん
莉犬くん
わ、分かった!
ジェルくん…ふぁっくおふぅ!
あー今の…真面目に言うつもりだったのに…
あれが…。
もう話せないかな…
昔の自分みたいにかわいくしか何も言えない。
過去に戻ってるんだ。
ころんくん
ころんくん
おいなんでジェルだけかわいく言われてんだよー?
ジェルくん
ジェルくん
ジェルたんが可愛いからだよっ♡
るぅとくん
るぅとくん
気持ち悪いですね…。
ちょっと…
ジェルくん
ジェルくん
おいなんで引かれてるんだよ俺は
ポジティブだったやろ。
極めてポジティブだったやろ。
母親
母親
(っ…この出来損ないめ!!)
ッッ…!!!
莉犬くん
莉犬くん
い…や…
なーくん
なーくん
ん?どうしたの莉犬くん?
風邪ひいた?
え…あ…声出てた…か。
莉犬くん
莉犬くん
う…うん。風邪気味なんだよねー
さとみくん
さとみくん
オレモカイワニイレロ☆
ころんくん
ころんくん
はいそこのウン◯食いたい人うるさい
さとみくん
さとみくん
ひっっっっで!!??
なーくん
なーくん
はいじゃあね
もう前置きめんどくさいので!
ゲームやっていきたいと思います!
ジェルくん
ジェルくん
fooooooo!
さとみくん
さとみくん
fooooooo!
ころんくん
ころんくん
fooooooo!
るぅとくん
るぅとくん
い、いえーい!
莉犬くん
莉犬くん
…。
母親
母親
(あんたなんか◯ねばいいのよ!)
さっきから…言われたことのない言葉ばっかり…
なんで…。
頭がおかしくなりそう…。
なーくん
なーくん
今回のゲームはですよ!……。
ゲーム終了
ころんくん
ころんくん
てかさー今日莉犬くん全然喋ってなくなーい?
莉犬くん
莉犬くん
えーー!?
みんながうますぎるんだよーー!
集中しないと勝てないしー!!
実際のところエコーばっかなんだけど…
言えるはずもないよね
さとみくん
さとみくん
いや今回生放送だからな!?
カット編集できんからな!??
るぅとくん
るぅとくん
そうですよー
喋ってくださいよー
莉犬くん
莉犬くん
…う、うん。
ごめん…。
なーくん
なーくん
ほら地味に莉犬くん傷ついちゃってるから!
下手だったけどさ!傷ついちゃってるから!!
ジェルくん
ジェルくん
ななもりさんそれあなたが一番傷つけてますよ
莉犬くん
莉犬くん
あはは…。
なーくん
なーくん
んじゃまぁそういうことで!おつぷり〜!
ころんくん
ころんくん
何がそういうことなんだよwww
おつぷり〜
生放送終了
るぅとくん
るぅとくん
莉犬ー?
ちょうどDi◯cordを終わらせようとしたところでるぅちゃんからだ。
莉犬くん
莉犬くん
ん…何ー?
今は俺とるぅちゃんしかいない。
るぅとくん
るぅとくん
後でご飯食べに行ける?
莉犬くん
莉犬くん
あ…いいよ。
俺も何も食べてないし
るぅとくん
るぅとくん
じゃあ◯◯◯で
莉犬くん
莉犬くん
ほーい
◯◯◯にて
るぅとくん
るぅとくん
おっ!集合ぴっただね莉犬!
莉犬くん
莉犬くん
はぁ…っう…はぁ…うん…はぁ…はぁ…
るぅとくん
るぅとくん
息切れやばいよww
莉犬くん
莉犬くん
まぁ走ってきたしww…はぁっ…
るぅちゃんになら…話せるのかな…
今の俺を。
莉犬くん
莉犬くん
ねぇ…ご飯屋さん探す前にさ…
るぅとくん
るぅとくん
ん?どうしたの?
莉犬くん
莉犬くん
俺って…
生きてていいのかな…って。
生まれた時から間違えた体。
体に合わない心を持って。
それってさ…普通は体と同じ心を持つはずなのに
俺は間違えた心を持ってしまったのかなって…
それとも間違えた体なのか…って。
それでさ…ずぅっと考えた。

「俺みたいな人が」すとぷりをやっててもいいのかって。
バチンッッ!!
今いる場所に音が響き渡る。
るぅとくん
るぅとくん
なんでそんなこと言うんですか…!?
僕達だって僕なんか…俺なんか…
って思います!それでも
リスナーさんのために!
メンバーのために!一生懸命やってる!
なのに全面否定するようなこと言わないでください!
莉犬くん
莉犬くん
…ッッ。
ギシギシと頬が痛む。
莉犬くん
莉犬くん
(きっとそこに正解なんてなかったんだ)
俺が昔言った言葉。
今だって自分の気持ちを真っ直ぐに込めて放った言葉。
でもそれはメンバーを怒鳴らせる一言なんだ。
…ここにも正解はなかったんだ。きっと。
この世の中はいつもそうだ。
矛盾ばかり。正解なんてない。
それでも必死に生きてる人がいる。
そんな人達を否定することを今言ってしまったのか…と。
今の後悔。
後の後悔。
さっきの自分じゃわからなかった後悔。
その発言をするまでは正解なんてなかった。
でも今にきて正解があった。
矛盾ばかりの世の中だって正解もあるんだ。
それでも…何もわからない。
るぅとくん
るぅとくん
莉犬…?
こちらの顔色を伺っているるぅとくんがいた。
今の俺の顔…表情…
無表情…だ。
るぅとくん
るぅとくん
ごめんなさい…強く言いすぎてしまいました…。
今からご飯だと…遅くなっちゃいますね。
今日は諦めましょうか。
え…?もうそんなにたったの…?
時計を見ると
さっきまで10時と表示されていたはずなのに
10時30分になっていた。
莉犬くん
莉犬くん
ご…ごめんね。
俺の言葉なかったらご飯一緒に食べれたのに…
るぅとくん
るぅとくん
いいえ。大丈夫ですよ。
それじゃあね。と手を交わし家に戻る。
嗚呼…又エコーが増えちゃったな…
るぅとくん
るぅとくん
(全面否定しないでください!)
母親
母親
(生まれて来なければよかったのよ!)
もう…「俺なんて」!

プリ小説オーディオドラマ