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第49話

覚めても悪夢は、
「うわあああぁぁぁぁぁぁぁ!!」

やっと声が出た。
直ぐ後に身体が動き僕は飛び起きる。


「ハァッハアッ・・・!!」
「大丈夫かい?」
「!!太宰さん!」
椅子に座った太宰さんが居る。
「随分魘(ウナ)されていた様だが」
「さっきのは・・・・・・ 」
思い出した僕は慌て布団を払って見てみる。
が、脚には傷一つ無い。

「あ、あれ・・・?」
「・・・・・・君は、誰になっていたんだい?」
「え・・・・・・?」
「先程の見たものは誰かの過去だよ。」
「羽那さんのを・・・」
「そう。動ける?」
「な、何とか・・・」
未だ混乱している頭で答えると「落ち着いたら
会議においで」と言い部屋から出ていった。

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僕が会議に行くと数時間前に与謝野さんの治療の
餌食になった鼻に絆創膏をつけたポートマフィア
の男性も居た。然して探偵社+絆創膏さんで太宰
さんに説明を受ける。

簡単に言うとこうだ。
あのチャラそうな男性は僕達に異能を掛けた。
其の異能は他人の過去を見せれる異能。異能に
掛かり全員眠っている間に羽那さんを攫った。


「要らない情報だと思うけど異能に掛かった人は谷崎君とナオミちゃん、羽那ちゃん、国木田君、乱歩さん、敦君だよ。」
「賢治君は?」
「僕はお仕事で外に行ってましたよ」
「妾は彼の治療をしていたからねェ。」

与謝野さんが言いながら視線を向けると治療を受けたポートマフィアの男性は思い切り目を逸らした。

太宰さんは・・・ああ、サボってたんだった。



「ポートマフィアから必要なものは出来る限り
出すらしい。作戦はそっちに任せるそうだ。」
男性が簡単な説明をしていると「何言ってるの?」と乱歩さんがお菓子を食べながら言う。
「?可笑しなことは言ってねぇぞ」
「莫迦だね。」
「はぁ!?」
「僕達探偵社は”協力なんかしない。”」


乱歩さんが菓子を食べる手を止めて言った言葉。
その言葉で部屋の温度が下がった、気がした。

「驚く迄も無いだろ。僕が自信を持って断言する。ポートマフィアに協力する必要はない。」
「待て乱歩。」
「社長、協力しちゃ駄目だ。」

スパッと宣言した発言更に部屋の温度が
二、三度下がったような気がする。

「・・・意外と人情ってもんがねぇんだな。」
「僕の意見を言っただけだ。」
「そうか・・・なら、・・・・・・先にお前等を殺す。」



_______________言った瞬間、鏡花ちゃんの夜叉白雪が男性の喉元ギリギリで刃を光らせた。

然し、同時に男性の銃の先が僕のこめかみへと突き付けられる。_______________



「羽那さんの危機なんだぞ?」
「分かってる、でも探偵社の皆も大切。」
「尾崎幹部の恩を仇で返すのか」
「・・・銃を下ろして。」
「お前が先にしまえ」
「・・・。」

睨み合う二人。

「鏡花ちゃん夜叉をしまい給え。」
「・・・何で?」

太宰さんの発言に眉を寄せる鏡花ちゃん。
当たり前だ。この状況で言われたら僕も驚く。
が、太宰さんはニコニコとした顔で説明をする。

「話し合いをするには準備が大切だろう?
ほら、君も銃をしまい給え。」

僕の命が掛かっているのにこんなに笑顔でいられるのは、ちょっと・・・・・・。
鏡花ちゃんは僕の顔をじいっと見た後、異能を
解除し、続けて彼も銃をしまった。


「二人共有難う」
「変な動きをしたら撃ち殺すからな」
そんな脅し言葉に太宰さんは怯むこともなく「物騒なことを言うねぇ。折角協力しようと思ったんだけどなぁ〜?」と何時もの調子で言った。

「本当か・・・!」
「自殺主義者に二言は無いよ」と笑顔で答えた。
「太宰、何時お前が偉くなった?」
勿論乱歩さんは不機嫌そうに言う。

「乱歩さん、私達はギルドを相手に取った際過去
の事は清算した筈です。其れにポートマフィアに
今のうちに貸しを作って貰った方が後々好都合
だと思いますが?」

太宰さんの言う通りだ。
探偵社の頼みをポートマフィアは聞いてくれたの
に僕達が頼みを断っては関係が逆戻りしかねない。
太宰から目を逸らして乱歩さんを見ると顔が下を
向いて表情が見えない状態になっている。

其の状態で「違う。」と小さく。


「何が違うんです?」
「協力しちゃ駄目なんだ・・・!」





バッと勢いよく上げた顔は動揺した表情で。

こんな顔をした乱歩さんを見たのは社長が異能で倒れた時ぐらいだ、と妙に頭が働いた。

その、動揺した表情のまま口元が動く。















「協力したら間違いなく__________


















_________________________________誰かが死ぬ。」