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第3話

闇の者、光の者
”泉鏡花がポートマフィアを裏切った”
”彼女は裏切り者だ”
人虎をギルドに引き渡す作戦が失敗した理由は泉鏡花による裏切りだと多くは考えた。


今日は大嫌いな芥川の見舞いにでも行こうとポートマフィアのロビーを歩いていた。
すると機嫌良く歩く姐さんを見つけたのだ。
「姐さん、何処へ?」
「鏡花を連れ戻しにのう。」
そう言って微笑む尾崎五代幹部。
「然し、裏切り者として罰を与えられるのでは?」
「大丈夫じゃ、首領にはもう伝えておる。
鏡花は騙されて探偵社に行ったのじゃとな」
そう言って悲しそうな顔をした姐さん。
「・・・そうですか」
「のう、羽那や」
「何でしょうか」
「お主は裏世界の人間が表の世界で生きて行くのは可能と思うかえ?」

――――聞け、羽那――――
――――お前に人を救う仕事なんか
表で日に当たる生活なんか向いていないぞ――――
――――現に
自分の姉すら守れてないじゃないか――――

「羽那?」
はっと我に返った。
姐さんが心配そうに見つめている。
「だ、大丈夫です」
「・・・すまぬ。嫌な事を思い出させた様じゃ」
「いえ、気にしないで下さい。」
「ではそろそろ行くでな。」
「お気をつけ下さい」
そう言って私は深々と頭を下げた。









「芥川ー!具合はどうかな?」
「貴様が来るまでは良かったぞ」
「そりゃ良かった」
「さっさと帰れ。」
そう言ってゴホゴホと咳き込む芥川。
「ほら、安静にしてないから」
「貴様のせいだ。」
「分かったから大人しく寝てな」
「・・・」
「そんなに帰ってほしいの?じゃあ、此処に持ってきたの置いて帰るからね。」
「ああ」
返事を聞いて私は部屋を出た。が、少しして忘れ物に気付き病室に戻ると芥川は寝息を立てていた。
忘れ物を取ると同時に近くのメモに気付きメモを見ると『任務は気にせず安静にしてて下さい。』と樋口の綺麗な文字で書かれていた。
血も涙もないポートマフィアだとか言われるが
実際は心優しい人が多いと思う。
まったくマフィアに似つかわしく無いと思うが
ポートマフィアにこういう人がいることが
何より嬉しかったりする。
「あんたも愛されてんだね」
ポツリと呟いたが芥川の反応は無い。
私は芥川の顔を寝顔を暫く見続けた。