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第51話

男の狙い
羽那said

「ん・・・」
「眠り姫のお目覚め?」
目を覚ますとあのチャラそうな男が目の前に居た。
「・・・唯じゃ済まないわよ」
「怖いー。でも今は鎖で繋がれた姫だから、
ぜーんぜん怖くなーいー」と舌を出して言う男。

殴ってやりたいが鎖が体中に巻かれて動けない。
何とか隙を見て逃げ出さないと。
先ずはその事に集中しよう。


「俺の名前は蒼音だ」
「は、、?」
「?俺、蒼音って名前だ」
「否、理解出来ないんだけど」
何で行き成り自己紹介するの?敵に?
「自己紹介って大事だろ?」
「・・・莫迦なのは解った。」
「そうか!俺の事分かってくれたのか!」

何故喜んでいる。
私は今莫迦にしたんだぞ。
私が考えていると「そーだ、中原中也って男は生きてたらしい」と蒼音と名乗った男性が言った。
「・・・!本当に・・・?」
「ああ、本当だ。」
「良かった・・・・・・」
良かった。中也さんが・・・生きていた!
自然と安堵の溜息が出る。



「・・・ま、俺が殺すけど」


蒼音が何か言ったが聞き取れなかったので
質問しようとした瞬間、瞳が合った。
あ、拙い・・・此奴の異能は・・・・・・。

私は抵抗する暇もなく二度目の眠りにつかされた。













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俺の異能により鎖に繋がれたまま、羽那が眠る。
「羽那ーーー」
しゃがみ込み目の前で言ってみるが起きない。
当たり前か、俺が異能掛けたんだもの。
自分に苦笑しながら俺はスマホ画面に映る家族を
何時もの癖で眺める。

・・・肩車されている俺、肩車している親父、其れを微笑んで見守る母。
有り触れた家族写真だ。
見る度思う。幸せだった。
だけどある日そんな日が終わった。

12歳の時。突然家に入って来た包帯だらけの男に
二人は殺された。目の前で。
俺は殺されなかった。
包帯だらけの男は殺そうとしてたけど帽子を被った男が「小さいから大丈夫だろ」とか言って殺すのを辞めさせていた。

勿論生かされた俺は彼奴らを探し回った。
三年目で帽子の男、中原中也を見つけれた。
だけどポートマフィアなんてデカ過ぎる。
だから俺は味方になってくれる組織を探した。
探すのは苦労したが一年前に羽那の父親がスカウトしてくれた。然して羽那の父親に鍛えられ、異能も技術も強くなってきた頃、街中で包帯だらけの男を見つけたのだ。
その時は今すぐに殺したかったが耐えた。

然して、今。
目の前には中原中也が一番に守りたいであろう
女性、羽那が居る。
此奴を使って重力使いの中原中也、異能力無効化の太宰治を誘き寄せ、殺す。

俺は六年前の恨みを。
ボスは羽那を組織に戻す。
完璧だ。
あとは無事に成功させるだけ。



























「羽那、ごめんな?」

お前の大切な人を奪うけど許して欲しい。