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第28話

彼の命令
羽那が立ち去った後、僕は太宰さんに「来給え」と言われ一通りの少ない廊下へと連れて行かれた。

そして太宰さんは急に立ち止まり僕の方を向いた。
彼の顔からは明らかに、例えるなら僕が任務で
ミスを犯した時の様な、例えるなら生け捕りに
する筈である者を謝って構成員が殺してしまった時
の様な、あの見放したような顔をしていた。

その顔のまま言われる。
「君、どういう積もりかい?」
何も言えず黙り込むと彼は溜息を吐き数秒後に
「君、邪魔しないと言っただろう?何で中也の邪魔をしてくれるかなぁ・・・お陰で計画が丸潰れだよ」
と不満げたっぷりで言い放った。

瞳からは何も感じられない。
昔の彼である。


「・・・すいません」
「謝って済む問題では無いんだけどねえ」
見放したような視線を送られ続けていたので俯くと
「目をそらすな。」
圧のある声で言われ僕はビクリと肩を震わせて彼の顔を見た。
相変わらず、見放したような顔。
胸の奥が傷み顔をしかめる。
そんな様子を見ながらハッキリゆっくり
「二度と、中也の邪魔しないでよ」と太宰さん。

























「・・・・・・はい。」

悔しさを押し潰しながら長い沈黙の後、彼の命令に
従う返事をした。